「麒麟がくる」第2話は異例の市街戦!斎藤道三役・本木雅弘「おもしろい」落合CP「牧歌的な合戦は新鮮」

[ 2020年1月26日 05:00 ]

大河ドラマ「麒麟がくる」第2話。市街戦に挑む明智光秀(長谷川博己、中央)(C)NHK
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 俳優の長谷川博己(42)が主演を務めるNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)は26日、第2話「道三の罠(わな)」が放送される。織田信秀(高橋克典)が斉藤道三(本木雅弘)の居城・稲葉山城下に攻め入り、大河ドラマとしては異例とも言える市街戦を描く。本木も「市街戦を描くことは戦国ものでも大変珍しいとのことです。槍や弓だけではなく、さまざまな戦法が出てきますので、とてもおもしろいと思います」とアピール。制作統括の落合将チーフプロデューサー(CP)に第2話の見どころを聞いた。

 大河ドラマ59作目。第29作「太平記」を手掛けた名手・池端俊策氏(74)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生にスポットを照らす。物語は1540年代、まだ多くの英傑たちが「英傑以前」だった時代から始まり、それぞれの誕生を丹念に描く。

 第2話は、光秀(長谷川)に心を開いた望月東庵(堺正章)と駒(門脇麦)は、ともに美濃に向かうことになる。しかし、その行く手には、美濃の侵略を目論む尾張の織田信秀(高橋)の2万の大軍が迫っていた。兵4000と多勢に無勢の中、籠城を決め込む斎藤道三(本木)。光秀と道三の嫡男・高政(伊藤英明)は反対するが、それは敵を欺く道三の作戦だった…という展開。

 「加納口の戦い」(1547年、天文16年)。合戦は稲葉山城の城下町にも及び、鎧兜に身を包んだ光秀らが所狭しと駆け回る。ロケは昨年10月に茨城県内にオープンセットを建設し、約1週間かけて行われた。エキストラも両軍約50人と大規模なものになった。

 落合CPは「日暮れとの闘いと、雨が降ると地面がグチャグチャになるのが大変でした。たぶんスタッフが夜中の3時ぐらいからスポンジで水を吸い出していて、そういう地道な作業の上に迫力のある映像があるということです」とロケの苦労を振り返った。

 「『戦国時代といえば合戦シーン』と言われますが、第1話は合戦シーンがなかったんです。普通は初回のクライマックスに合戦を持ってくるんですよね。脚本の池端さんは、それをしないんです。視聴者の皆さんに光秀への感情移入を先にしていただいて、それから第2話で合戦を描くと。プロローグの前編が第1話、後編が第2話みたいな構成になっていると感じました。大河ドラマの合戦シーンといえば平原で馬に乗って戦う様子が描かれてきましたが、今回は市街戦。それに、関ヶ原の戦い(1600年、慶長5年)より50年前。道三は1年に1回ぐらい信秀に攻められていたので、ある種、戦いは日常といった呑気さもあります。例えばハリウッド映画は密度の高い戦闘がエンターテインメントとして繰り広げられますが、本当の戦争というものは、もっと緩やかなもの。戦国幕開けの牧歌的な合戦は新鮮に映るんじゃないでしょうか」

 本木も「戦えば戦うほどに、あるジレンマを抱えて苦悩する光秀の姿に、個人的にも大いに心を揺さぶられました」と一連の合戦シーンに手応え。「道三の家紋である『二頭立波(にとうたつなみ)』」は潮の満ち引きのように戦の押し引きをうまく操るのを心得とする道三の軍略家としての姿勢が表れていますし、兜の前立ては『月の満ち欠け』を表しています。一筋縄ではいかない道三の戦いぶりに、ぜひご注目ください」と力を込めた。

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2020年1月26日のニュース