「麒麟がくる」門脇麦“タイトル回収”大役「なかなかない」視聴者目線・駒役に気概「物語のもう1本の柱」

[ 2020年1月26日 08:00 ]

「麒麟がくる」門脇麦インタビュー

大河ドラマ「麒麟がくる」第1話。「いつか戦は終わる。戦のない世の中になる。そういう世を作れる人がきっと出てくる。その人は麒麟を連れてくるんだ」というセリフが“タイトル回収”と反響を呼んだ駒(門脇麦)(C)NHK
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 女優の門脇麦(27)がNHK大河ドラマ「麒麟がくる」(日曜後8・00)にレギュラー出演。医師・望月東庵(堺正章)の助手でヒロインの駒役を好演し、早くも存在感を発揮している。今月19日に放送された初回で“タイトル回収”の大役を担い「(セリフで作品の)題名を言うことなんて、なかなかないと思います。すごく素敵なシーンになりました」と手応え。インターネット上でも反響を呼んだ。「庶民の目線が必要」と作られたオリジナルキャラクターだが「(主人公の明智)光秀は戦や政治で世を作っていく人。駒は医療で世を作っていく人。ヒロインというよりは、物語のもう1本の柱を担わせていただいているという感覚が強いです」と気概を示した。

 俳優の長谷川博己(42)が主演を務める大河ドラマ59作目。第29作「太平記」を手掛けた名手・池端俊策氏(74)のオリジナル脚本で、智将・明智光秀を大河初の主役に据え、その謎めいた半生にスポットを照らす。物語は1540年代、まだ多くの英傑たちが「英傑以前」だった時代から始まり、それぞれの誕生を丹念に描く。

 初回視聴率は19・1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。大河ドラマ初回の19%超は2016年「真田丸」の19・9%以来4年ぶりとなる好スタートを切った。

 今回、門脇が演じるのは、光秀が主君・斎藤道三(本木雅弘)の命により、京から美濃へ連れて帰る医師・望月東庵(堺正章)の助手・駒。戦災孤児の娘で、王が仁のある政治を行う時に必ず現れるという聖なる獣「麒麟」の存在を信じている。

 歴史上実在しないオリジナルキャラクターとあり、門脇は「最初はキャラクターの設定も、あまり想像がつきませんでした」としながらも「ドラマの構成的にも新しいものが吹き込めればいいなと感じました」と意気込み。

 監督やプロデューサーからは「とにかく明るく」の要望。「育った環境も戦争孤児という背景がありますが、過去の話をする時も、明るく。そこから悲しみとか背負ってきているものとかが見えたらいいなというお話を頂きました。何か具体的にイメージしていることはないですが、『とにかく明るく』を心掛けています」と役作りに励んでいる。

 堺や農民・菊丸を演じるお笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史(49)との共演シーンが多く「いつも堺さんからは『我々はオリジナルのキャラクターなので、ちゃんとしないと(ドラマから)いなくなってしまう。力を合わせて頑張りましょう』と言われています」と笑いながら撮影中のやり取りを明かした。

 駒は専門的な薬草も扱うが、アウトドア派という門脇は「最近は野草が趣味です。物語に出てくる薬草も、そこら辺に生えている雑草とされる葉っぱだったりするので、覚えやすくて、ありがたいです。草を好きで良かったなと思います。毎回『この薬草の名前、聞いたことないな』と調べて『今の呼び方はこれか!あそこに生えているよね』とつながるので、いい趣味を持ちました」と“一石二鳥”。

 駒は今でいえば、看護師。以前、自身が上京した際に入院したことを回顧し「家族も病室に入れない時は心の頼りは看護師さんだけ。こんなにありがたい存在なんだと思いました。退院してから、お世話になった看護師さんにまだお会いできてないので、いつか絶対お会いしたいなと思っています」と再会を望んでいる。

 また、自身が出会った看護師への思いが役作りにも反映されており「人を支えられる存在になれればと思います。これから駒がどういう道を進んでいくのか分かりませんが、人の命を救うため、もっと道を極めていこう気持ちになっていくんだろうなと思いながら医療行為のシーンを演じています」と頼もしい顔になった。

 第1話の終盤、駒は光秀に身の上を打ち明けた。「私、親が戦の巻きぞいで死んでしまって、火事で。私も火事の中で親と死ぬところを助けられたんです。3つの時です。まだ何も分からなくて」と切り出した。

 「でも、助け出してくれた人の大きな手だけは覚えているんです。熱くて、もう駄目だと思っていたのに、その大きな手が私を抱き上げてくれて、火の外へ連れて行って『もう大丈夫だ』って。私、ずっと泣いていたんです。戦が怖い、戦が怖いって。そうしたら、その大きな手の人がこう言って慰めてくれたんです。『いつか戦は終わる。戦のない世の中になる。そういう世を作れる人がきっと出てくる。その人は麒麟を連れてくるんだ。麒麟というのは、穏やかな国にやってくる不思議な生き物だよ』って。『それを呼べる人が必ず現れる。麒麟がくる世の中を。だから、もう少しの辛抱だ』」

 このセリフはインターネット上で「タイトル回収」と反響を呼んだ。門脇も「(セリフで作品の)題名を言うことなんて、なかなかないと思います。すごく素敵なシーンになりました」と振り返り、手応えを感じ取った。

 駒というオリジナルの役を設定したことについて、制作統括の落合将チーフプロデューサーは「戦国時代の話ですが、視聴者の皆さんが感情移入しやすい、庶民の目線が必要なので」と説明。駒に“麒麟がくる”というセリフを託した意図を「庶民が待望する平和な世というものを、庶民の目線から言わせないとリアリティーがありませんから」と力説した。

 門脇とは17年の土曜時代ドラマ「悦ちゃん~昭和駄目パパ恋物語~」に続くタッグ。「とても幅広い演技力と非常にチャーミングな面を持っていて、駒という庶民の娘にハマると思いました」と起用理由を明かし、期待を込めた。

 門脇は11年に女優デビュー。14年には映画「愛の渦」「シャンティ デイズ 365日、幸せな呼吸」「闇金ウシジマくんPart2」で第88回キネマ旬報ベスト・テン新人女優賞など新人賞を受賞。15年前期の連続テレビ小説「まれ」でヒロイン(土屋太鳳)の友人役を演じて話題を呼んだ。今回は終盤の出演だった13年「八重の桜」以来7年ぶりの大河で、重要な役に抜擢された。

 「ドラマのヒロインというと、イメージ的には主人公と恋仲になったり、パートナーになったりですが、駒はまた違ったヒロイン像。光秀は戦や政治で世を作っていく人。駒は医療で世を作っていく人。ヒロインというよりは、物語のもう1本の柱を担わせていただいているという感覚が強いです」と自負。従来の“裏切り者”とは異なる光秀像を描くために「私が存在していると思います。駒は光秀の側面を掘っていけるキャラクター。視聴者の皆さんにも、駒目線で光秀を見ていただけるようになればいいと思います」。光秀と駒の今後の関係性にも注目したい。

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