DeNA新助っ人・ジャクソン「魔改造」舞台裏 「バウアーはどうアジャスト?」で急上昇の道へ!

[ 2024年6月13日 09:25 ]

DeNAのジャクソン投手
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 最速158キロの新助っ人腕、DeNAアンドレ・ジャクソン投手は、開幕先発陣入りし5月7日に不調で出場選手登録を抹消された。その時点で6試合1勝3敗、21四球で防御率6・11。不安定な投球続きにSNSではファンから「そのまま帰国?」などの辛らつワードが並んだ。

 もちろん、苦しんだのはジャクソン自身だ。年俸約1億4500万円に見合う活躍ができず、あせりも生じていた。

 そこで助っ人は考えた。2軍調整中に球団スタッフに質問したのが「去年、バウアーはどうやって日本野球にアジャスト(適合)したのか?」だ。昨季1年間在籍したサイ・ヤング賞右腕は多くのデータを残した。その「宝の山」の遺産を選手に還元するのは球団の責務だ。

 小杉陽太1軍投手コーチは言う。「バウアーはバウアー。だけどこちらから“バウアーはこうだった”と話すことはない。それでもジャクソンからバウアーの名がでてきた。そこで初めて去年のデータをもとにした話し合いをもった」。

 詳細は明かせない部分が多い。それでも助っ人はヒントを得た。話し合いの中で改良に向け目をつけたのが、武器の「チェンジアップ」だった。

 ジャクソンのチェンジアップは元来直球のイメージと同じで速く、140キロ台が平均球速。だがそれはコンタクト能力の高い日本人打者には半速球の「打ちごろ」球になっていた。白球の縫い目に指をかけて投じ、指が縫い目をひっかきスピンがかかり球速がでる。

 一方でバウアーの投球には緩急があった。変化球も低めに集まった。それを参考に、ジャクソンはチェンジアップの球速を落とすことに取り組んだ。投球時に指は縫い目を外す。スピンはかからず球速は落ちる。球速を140キロ台から130キロ台に落とした。

 11日のロッテ戦でも、初回1死から友杉に投じた5球目の最初のチェンジアップは138キロだった。最速は156キロ。助っ人は緩急をつけ7回無失点の快投を演じ、3勝目を手にした。

 小杉コーチも「もう大丈夫でしょう」と太鼓判を押す。「バウアーはどうアジャスト?」から「魔改造」が始まったジャクソン。覚悟を決めたその一言が助っ人を右肩上がりへ導き、巻き返しを狙う三浦DeNAの大きな武器になろうとしている。(大木 穂高)

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