柳田“変態打ち”からの9回ソロ弾もソフトB白星逃す 救援陣が誤算 藤本監督、悔しさで会見打ち切り

[ 2023年5月11日 05:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク3-6日本ハム ( 2023年5月10日    ペイペイD )

<ソ・日>4回、適時二塁打を放つ柳田。投手・鈴木(撮影・岡田 丈靖)
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 ギータパワー全開だ。ソフトバンクの柳田悠岐外野手(34)が10日、日本ハム戦の4回、右手一本で右翼フェンス直撃の衝撃の適時二塁打を放てば、9回には今季6号ソロを放ち、5月7戦4発とその好調ぶりを見せつけた。試合は今季2度目の先発となった森は5回1失点と好投したが、2番手・松本裕が2被弾を浴びるなど救援陣が逆転を許し、連勝は3でストップ、再び3位に転落した。

 主将は背中とバットで、最後まで反攻態勢を貫き通した。2―6の9回1死、柳田の最終4打席目。5番手・池田の初球カーブを迷わず強振。文句なしの打球は右翼テラス席への6号ソロとなった。一塁を回ると、口をふくらませて大きく息を吐いて淡々と回った。

 「いいスイングは、できました。タイミング自体は合ってなかったですけど。でも勝ちに貢献できるように。勝つためにやっているんで」

 敗戦に悔しさをにじませたが、この日は意地のアーチ含む2安打2打点。前夜に開幕からの連続出塁が27試合で止まったが見事な再スタートを切った。1打点目は右手だけで“防御率0・00の男”の壁をもぶち破る驚異のパワーを見せつけた。

 「タイミングを外されましたが、うまく身体を残して打つことができたと思います」

 1―0の4回1死二塁で先発・鈴木の108キロスライダーの変化後に身体を残し片手で振り抜くと、打球は右翼フェンス直撃の同点適時二塁打。下手投げ右腕は登板前まで9試合、24イニングで自責0。10試合目の28イニング目に、鷹の主砲が待ったをかけた。

 4回に一時逆転に成功も、3連勝中の原動力となっていた投手陣に誤算が続いた。藤本監督は「いや、本塁打は打たれるもんでしょ。使ってる方が悪いんです」。2番手・松本裕の6回の2被弾3失点には開き直った。

 5回限定と決めていた先発・森は3安打1失点。プラン通りに松本裕を投入も2死から福田光に単打を浴びた後、マルティネスに2ラン、続くアルカンタラにはソロ。いずれも直球をスタンドに運ばれた。15試合での初被弾で今季初めて救援投手として黒星がつき「すべて失投ですね。結果的にもう少し慎重になれば良かった」とうなだれた。

 悪循環は続く。8回から4番手登板の高橋礼も先頭の四球後に3安打を浴び2失点。「もっとゾーンで大胆に攻められたら。次がラスト勝負になると思う」と雪辱へ覚悟を決めた。指揮官は「先頭の四球以外はいい球いってたんじゃないんですか。はい、じゃあ終わりましょう」。悔恨のあまり、会見を自ら打ち切った。4日オリックス戦からの連勝は3でストップし、再び3位に転落。ただ5月の7試合で4本塁打の柳田主将の勢いは好材料だ。 (井上 満夫)

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