フライボール革命にピリオド?今季の本塁打数減少、低打率の理由とは

[ 2022年4月27日 11:36 ]

MLBロゴ

 ニューヨークポストのジョン・ヘイマン記者が「MLBが飛ばないボールの時代に戻っている」とし、その理由を説明している。

 MLBは今季も投手の粘着物質の使用を取り締まり、ナ・リーグもDHを採用したことえ、打撃成績が上向くかと期待していたが、全くそうではない。昨季と比較して、本塁打数は27%減少、1試合の得点も9・19点から8点に減っている。平均打率は・231。打者が打てないからと、翌年からマウンドを低くした1968年の・237よりも6ポイントも下である。

 大きな理由は飛ぶボールの使用をやめていること。特に19年に使われていたボールはゴルフボールのように飛び、みんながホームランを狙うようになっていたが、今季のボールは固くないし弾まないし、より空気抵抗が大きいという。加えてこれまで10球場だったヒューマドー(給湿器)の使用が、今季から全30球場に広がった。フライボール革命のインパクトは大きかったが、同じアプローチを続けていたのでは、打者は凡フライを打ち続けることになる。

 一方で短縮キャンプを考慮して、各チーム投手を15人もベンチに入れることが許されている。先発投手は後ろに10人もリリーフ投手が控えているから、初回から力いっぱい投げ込める。降板後も次々に投手が代わるから、長打狙いでは、なかなかバットにボールが当たらない。ヘイマン記者は来季からシフトが禁止され、ベースが大きくなれば、打者のアプローチが変わるのではと予測している。打球角度を気にせず、コンタクトに専念し、盗塁やヒットエンドランなどの作戦もMLBに戻ってくる。しかしながら今季は打線にあまり期待はできないと見るのである。

続きを表示

2022年4月27日のニュース