阪神ドラ1・森木圧投!自己最速155キロ「自分のピッチング貫けた」プロ初先発5回9K無失点

[ 2022年4月27日 05:30 ]

プロアマ交流試合   阪神8ー1カナフレックス ( 2022年4月26日    鳴尾浜 )

<阪神・カナフレックス>先発登板し5回無失点の好投を見せた阪神・森木(撮影・後藤 正志)
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 阪神のドラフト1位・森木大智投手(19)が26日、プロアマ交流戦・カナフレックス戦(鳴尾浜)でプロ初先発し、5回2安打無失点、9奪三振の快投を披露した。球団のトラックマンでは自己最速更新の155キロを計測。今後は2軍の先発ローテーションの一員として登板を重ねていくことも決定した。高橋のトミー・ジョン手術という暗いニュースが飛び込む中、剛腕ルーキーの今季中の1軍デビューに期待が高まる。

 降雨予報だった鳴尾浜だが、最後まで本降りにはならなかった。天候に邪魔されることなく、森木は5回を投げ切った。“圧投”の言葉がふさわしいパフォーマンスだった。

 「(ペースとか)細かいところは意識せずに抑えていけば良いかなと。真っすぐで押していくのが軸。自分のピッチングを貫けた」

 立ち上がりからバットにボールを触れさせない。初回は3者連続奪三振。3番・山崎から奪った見逃し三振は球場表示で自己最速タイの154キロを計測した。2回先頭の古和田はスライダーで空を切らせ4者連続「K」まで伸びた。4回先頭の米倉に中前打を浴びるまで3回無安打投球。直球にカーブ、スライダー、カットボール、スプリットを多彩に織り交ぜた。本来の2段モーションだけでなく、時にクイックに近いフォームで打者のタイミングも外した。1四球9奪三振と中身の濃い67球だ。

 「ゾーンとか細かく考えすぎずに真っすぐでしっかり攻めれば向こうは絶対に意識してくる」。プロ最長のイニング、最多の球数を投じたマウンドで強みを再確認できた。一方で「プロの1軍だと考えたら詰めが甘い。もっと精度を高めたい」と、さらなる進化も見据えた。実は球団のトラックマンでは自己最速を更新する155キロをマークしていた直球にも「もっと良い真っすぐが投げられる」と向上を宣言した。

 平田2軍監督からも「(社会人に)格の違いを見せてくれるのは収穫。楽しみになってくる」と高いポテンシャルを絶賛された。次回は5月4日のウエスタン・リーグ広島戦で先発予定。2軍ローテーションの一員として経験を積む。シーズン中の昇格が見込まれた高橋のトミー・ジョン手術という悲報が飛び込んできた日に、19歳が見せつけたまぶしい投球。大きな戦力として今季中の1軍デビューも期待したくなる。

 「今日と同じ感じでしっかりいけるように、1週間で精度を高めたい」。高みを見据え、前進していく。(遠藤 礼)

 ◇森木 大智(もりき・だいち)2003年(平15)4月17日生まれ、高知県出身の19歳。高知中では軟式野球部に所属し、3年時に150キロをマーク。高知高では1年春の四国大会からベンチ入りし、夏から背番号1。甲子園出場なし。21年ドラフト1位で阪神入団。1メートル84、90キロ。右投げ右打ち。

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