ソフトバンク・佐藤直樹 通算21打席目に兄貴分へ嬉しい報告 重圧から解放「早く打ちたい」

[ 2022年4月27日 07:40 ]

ソフトバンク・佐藤直
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 すっと肩の荷が下りた。ソフトバンクの佐藤直樹外野手(23)が代走で途中出場した21日のオリックス戦、5回の打席で放った打球は左前に弾んだ。待望のプロ初安打。3年目、通算21打席目で生まれた一本で大好きな兄貴分にやっと、良い報告ができた。

 エールをくれたのはリハビリ中の栗原だった。同じ外野手で球場でも、プライベートでも面倒を見てもらっている存在。しかし、栗原は3月30日ロッテ戦で左膝前十字じん帯断裂など重傷で戦線離脱。居ても立ってもいられなかった。心配して連絡を入れると、「任したで!初ヒット見せてくれよ」とメッセージが届いたという。

 「栗さんの分まで頑張りたいという気持ちは強いです」と佐藤直。兄貴の分まで――。バットには自然と力が込められた中で特別なヒットだった。

 19年ドラフト1位入団も1年目は1軍出場なし。2年目はプロ初スタメンなどチャンスはもらったが、11打席無安打。周囲からのプレッシャーは徐々に強まり、「緊張して左足が固まってしまうこともあった。1本出たら楽になると思うので、早く打ちたいです」。緊張症も克服して、重圧から一気に解放された。

 藤本監督の理想は2番に右打者。現状、新人の野村勇が主に2番で3本塁打をマーク。候補の今宮も24日、日本ハム戦で3安打3打点と状態を上げている。それだけではない。外野手は柳田、上林、柳町、牧原大らがひしめくし烈な争いが繰り広げられている。

 26日に2軍戦で打席数を確保させるため、出場選手登録を外れたが、首脳陣からの期待は不変。佐藤直は寅(とら)年の年男。「今年は勝負の年。やらないといけない」。シーズンはまだまだ序盤。栗原のため、自身の大ブレークのためにも、このままでは終われない。(記者コラム・福井 亮太)

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2022年4月27日のニュース