阪神・青柳、これがエースや!山田&村上斬り完封で連敗ストップ 前回登板に続いて猛虎の苦境また救った

[ 2022年4月23日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神6ー0ヤクルト ( 2022年4月22日    神宮 )

<ヤ・神>完封勝利を挙げガッツポーズを決める青柳(撮影・大森 寛明)
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 阪神の青柳晃洋投手(28)が、22日のヤクルト戦(神宮)で19年4月以来3年ぶりとなるプロ2度目の完封勝利で2勝目を挙げた。自己最多の内野ゴロ17個を打たせてアウトを積み重ねるなど、持ち味を存分に発揮。前回登板の6連敗に続き、今回はチームの4連敗、そしてビジター開幕連敗を12で止める“止柳さん”と化したエースが、猛虎の苦境を救って見せた。

 9回も、3者連続で“転がした”。キャリア最多となる内野ゴロ17個。敵地で白球が弾むたびに、青柳の躍動感はどんどん増した。

 「初回に点は入ったので、スムーズに投げることができた」

 2点優勢の初回2死満塁のピンチを乗り切り、リズムに乗った。快投につながったのは難敵封じ。昨年、被打率・533、3被弾の村上を3打数無安打に抑え込んだ。4回先頭で2年ぶりの三振を奪うと、ハイライトは6回1死二塁で迎えた第3打席。内角高めの141キロ直球で空を斬らせ、流れを断った。

 「(直前の)山田選手を三振に取った後に梅野さんが“しっかり勝負していくぞ”という話だったので。バッテリーで切り抜けられたピンチかなと」。“青柳対策”で顔を並べた左打者6人にはバックドアのスライダーで外角を意識させ、内角で仕留めるなど手玉に取った。村上も、そのうちの一人。「外に意識があって。その中でインコースに投げられた」と、うなずいた。

 新型コロナウイルス感染で内定していた開幕投手を断念し、約3週間遅れの今季初登板は15日巨人戦。期せずして甲子園で迎えた。入場の上限撤廃で約3万4000人が詰めかけた聖地。胸の高鳴りを抑えられなかった。
 「めちゃくちゃうれしかった。(コロナ下になるまで)ガラガラのスタンドは今まで経験がなかったので。マウンドに向かった時の拍手は忘れられないし、ヤジも飛んでいましたけど、それも含めて懐かしいなと。ヒーローインタビューの景色も全く違った」。浴びる視線が多いからこそ疲労度も段違いだった。

 「2軍で80球投げるのと1軍で20球投げるのが同じ疲労感で…。だからあの日は4回で限界かなと…本当にヤバかったし、死ぬかと思いました。でも“やっぱ青柳だな”って言われたかったし、そのイメージはつくっていった。重圧はありましたけど、頑張りました」

 前回登板の6連敗に続き、この夜もチームの連敗を4で止めた。「完封も、もちろんうれしいですけど、チームが勝てたのが一番うれしい」。ひたすらゴロを処理した仲間との信頼関係、そして“エースは青柳”を体現した背番号50の「コンプリートゲーム」だった。(遠藤 礼)

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