パイレーツ・筒香 侍4番対決で誠也に完勝! 逆転の適時二塁打で先輩の意地見せた

[ 2022年4月23日 02:30 ]

ナ・リーグ   パイレーツ4―3カブス ( 2022年4月21日    シカゴ )

〈パイレーツ・カブス〉5回、適時二塁打を放ったパイレーツ・筒香(AP)
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 「侍4番対決」の第2ラウンドは筒香に軍配!パイレーツの筒香嘉智内野手(30)が21日(日本時間22日)、敵地でのカブス戦に「4番・一塁」で出場。5回に決勝の逆転2点二塁打を放って勝利に貢献した。前回対戦だった12、13日の本拠地での2連戦では6打数無安打。2本塁打を放ったカ軍・鈴木誠也外野手(27)に後れを取ったが、今回はメジャーの、そして侍ジャパンの4番の先輩として貫禄を示した。

 同じナ・リーグ中地区の球団になったのも何かの運命か。かつて「JAPAN」のユニホームに袖を通し、ともに4番の重責を背負った筒香と鈴木。異国の地で何度も戦えるのがうれしい。筒香は「誠也君は敵味方を超えた存在。セ・リーグの時から非常によく顔を合わせている。アメリカという地で、同じ地区で何度も一緒のフィールドでプレーできることは本当に幸せ」と喜びを口にした。

 この日は筒香が貫禄を示した。1点を追う5回2死満塁。右腕ロバーツに2球で0―2と追い込まれるが、ファウルで粘った6球目、94マイル(約151キロ)の外角カットボールを完璧に捉える。自身3試合ぶりの安打は今季初の長打。逆転の2点適時二塁打を逆方向の左翼線に運び「厳しいコースを見逃したりファウルしたりでの2ストライク。あまり追いかけないようにした」。これが今季初の決勝打にもなった。

 12、13日の本拠地でのカブス戦は無安打。2発を含む7打数3安打3打点だった鈴木の後塵(こうじん)を拝した。雪辱を果たした形だが、笑顔ばかりではない。3回1死一、二塁、7回1死一、三塁ではともに併殺打。「他の打席で走者を還すことができればもっと楽に試合が進んだ」。開幕から4番で出場を続けているが、ここ2試合は7打数無安打で見逃し三振が3度。「自分の中でのストライクゾーンがぶれて、ちょっと(体が)動いてるなという感覚があった」と「ずれ」の修正に腐心している。

 カ軍とは今季、直接対決を16試合も残している。この日、敵地リグリー・フィールドで誰よりも大きな声援を受けたのは鈴木だった。「本当に1年目でアジャストしている。シーズンが終わった時の(彼の)数字もワクワクするような、素晴らしい選手」と筒香。異国の地でお互いを高め合い、中心打者として切磋琢磨(せっさたくま)する。(笹田 幸嗣通信員)

 ≪筒香17年WBC、誠也は東京五輪≫筒香は15年の第1回プレミア12、17年の第4回WBCに侍ジャパンの一員として出場し、WBCでは全7試合で4番を務めた。1次ラウンドでは打率.364、2本塁打、5打点でB組のMVP。鈴木も同年のWBCで侍ジャパン入りし、主に6、7番を打つなどして5試合に出場した。鈴木は19年の第2回プレミア12で全8試合で4番を務め、3試合連続本塁打など打率.444、13打点で大会MVP。昨夏の東京五輪でも全5試合で4番を打ち金メダルに貢献した。

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2022年4月23日のニュース