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プロは「絶対無理」から明星大でドラフト候補に 152キロ右腕松井颯を変えた花咲徳栄・岩井隆監督の言葉

[ 2022年4月23日 10:53 ]

最速152キロの直球を軸に三振の山を築く松井(撮影・柳内 遼平)
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 首都大学リーグ2部の明星大の右腕・松井颯(はやて)投手(4年)は最速152キロの直球と制球力を武器に今秋のドラフト指名を狙う。花咲徳栄(埼玉)時代は控え投手で、現在は2部リーグでプレーするため全国的な知名度はないが、完成度の高い投球でプロ球団のスカウトをうならせている。

 桜の花びらが舞っていた2019年の3月。花咲徳栄の卒業式を終えた学生服姿の松井は、指導を受けてきた野球部の岩井隆監督に声をかけられた。「お前はまだ限界じゃない。だから大学でもっと頑張れよ」。埼玉が誇る名将が優しく微笑んで言った一言は心に刻まれた。高校時代は直球の平均が130キロ中盤だった右腕はプロ入りを「絶対無理」と諦めていたが、3年経った現在はドラフト候補に挙がっている。

 二段モーションの投球フォームから140キロ後半の直球、鋭く切れるスライダー、落差の大きいチェンジアップを繰り出す。今春のリーグ戦は3試合で14回1/3を投げて3失点。奪三振は18と圧倒している。(4月22日時点)全ての球種を同じ脱力フォームから投じ「1の力からリリースで一気に100まで持って行くイメージで投げています」と語る。成長を支えてきた浜井名誉監督は「松井の投球は完成度が高い。見てきた投手の中でずば抜けている」と高評価を与えた。

 埼玉の名門・花咲徳栄時代は3年夏に控え投手として甲子園出場を果たしたが「プロなんて絶対無理」と思っていた。2学年上に高橋昂也(広島)がいた。1学年上に清水達也(中日)がいた。力の差は大きくプロの世界は遠く離れたものだった。だが、岩井監督からの言葉を胸に明星大で地道に練習に励んだ。ウエートトレーニングで肉体改造に励み、体重は72キロから83キロまで増量。元々自信のあった制球力に150キロ超えの直球を備えてスカウトも注目する存在になった。

 同じく今秋のドラフト候補に挙がるチームメートの最速159キロ右腕・谷井一郎投手(4年)と二本柱でチームをけん引する。「目標は1部昇格と個人としてはMVP。自分は谷井みたいに知られていない。実績を残してドラフト3位指名を目指したい」。勝負の春に挑むエースは自信たっぷりに言った。(柳内 遼平)

 ◇松井 颯(まつい・はやて)2000年(平12)9月14日生まれ、東京都清瀬市出身の21歳。小2で野塩ファイターズで野球を始める。清瀬市立第4中では清瀬ポニーズでプレー。花咲徳栄では3年春からベンチ入りし、夏は背番号15で甲子園に出場。50メートル走6秒1、遠投120メートル。1メートル78、83キロ。球種は直球、スライダー、カーブ、チェンジアップ。1メートル78、83キロ。右投げ右打ち。

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