大瀬良「魂込めて」中5日135球熱投3勝!広島の連敗4で止めた!エースで2位再浮上

[ 2022年4月23日 05:30 ]

セ・リーグ   広島6ー1DeNA ( 2022年4月22日    マツダ )

<広・D>9回に1点を取られるもナインに迎えられ降板する大瀬良 (撮影・奥 調)
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 広島・大瀬良大地投手(30)が22日のDeNA戦で8回1/3、1失点の好投を見せて今季3勝目を挙げた。今季初完封を目指した9回途中で交代したものの、中5日で計135球を投じる力投。チームの連敗を4で止めて、2位再浮上に導いた。

 
 大瀬良は、ナインに「魂を込めて投げます」と宣言してからマウンドに向かった。チームの流れを変えようと、自身にカツを入れて迎えた中5日の先発。9回1死でマウンドを降りる際、ナイン総出で一塁ベンチ前で出迎えられたのは、その気迫が伝わった証だった。

 「連敗を止めるのは僕と思っていた。やっぱり最後まで投げたかったけど、とにかくチームが勝てたので今日は良し(としたい)」

 直近2試合は6回で交代。今回は4―0の6回に1死満塁を背負った。好調のソトに対して初球を外角カットボールで外し、2球目に内角シュートを選択。止めたバットに当たった打球は、投ゴロ併殺となって切り抜けた。「どんどん振ってくるのは頭にあったので、それまで使っていなかったシュートで思い切って懐を攻めた」。6―0の9回先頭からは連打で失点。完投を逃した悔しさは心の中にとどめて、チームの勝利に笑顔を見せた。

 球数に関係なくマウンドを任せてもらえるように、オフ期間から徹底した走り込みで準備してきた。ただし、その意図は単なるスタミナ強化だけではないと言う。「僕は走り方と投球の動きに連動性があると思っている。たとえば、しんどくて肩を使って走ってしまうことと、疲れたときに投球フォームが横振りになってしまうことは同じような理屈だと思う」。オフ期間には、片道50メートルの往復走を休憩20秒のみで約50本、別日にはポール間走を40本こなす日もあった。過酷なメニューでも、むやみに数を消化するのでなく、投球につなげられるように考えながら走った。

 過度な走り込みを否定する最新理論は知っている。「自分の球が速くなったのは、誰よりも走り込んだからだと思っている。だから、自分が成長してきたものも大事にしたい」。その練習法が間違っていなかったことを証明する中5日、135球の熱投となった。

 連敗は4でストップ。「野手もリリーフ陣も大変な日程。いい流れをつくりたいと思っていた」。次戦以降の雰囲気まで良くしようとする思いも込められた力投だった。(河合 洋介)

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2022年4月23日のニュース