ヤクルト42歳石川　新人年から21年連続星「おじさんが打ってくれた」40歳青木は「じいさんのために」

セ・リーグ   ヤクルト1ー0阪神 （ 2022年4月23日    神宮 ）

＜ヤ・神＞ヒーローインタビューを終え青木（左）と21年連続勝利を祝う石川（撮影・久冨木　修）　　　　　　　
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　ベテランの絆が勝利の要因だった。ヤクルトは23日の阪神戦（神宮）で今季3度目の零封勝利。先発・石川雅規投手（42）は6回3安打無失点で今季初勝利を挙げ、新人年から21年連続勝利をマークした。新人年からの21年連続勝利は史上3人目で、1953年から73年の小山正明（大洋）に並ぶ歴代2位タイとなった。

　今季最多26197人観衆に石川が円熟の投球術を披露した。初回1死満塁としたが、ロハス・ジュニアを捕邪飛、小野寺を見逃し三振に仕留めてピンチを脱出。30球を使って要所を締めると、2、3回は3者凡退。130キロ中盤の直球にカーブ、スライダー、シンカーなど多彩な変化球を効果的に織り交ぜ、6回3安打無失点でリリーフ陣に後を託した。「（内山）壮真が本当にいいリードをしてくれて、試合前からいろいろ話していて、マウンドでそれを出すことができた」。バッテリーを組んだのは4月16日DeNA戦（横浜）以来、今季4度目のスタメンとなった19歳の内山壮。親子ほど歳の離れた2人で阪神打線を手玉に取った。

　長くチームを支えてきた仲間の一発に奮い立った。4回無死、40歳の青木が今季1号の先制ソロを放った。「青木おじさんが打ってくれたので、僕も気合いが入りました」。クラブハウスでのロッカーは隣同士。お互い、本調子でない今季は苦しむ姿を見てきたと言う。石川より先にお立ち台に上がった青木は「勝てない石川さん、元気のない石川さんを見ていたので、今日はホント良かったです。石川じいさんのために頑張りました」と絶叫。石川も「青木おじさんが本当、打ってくれて勇気をもらいました。青木も苦しんでいたのであの1本でノリが、どんどんノって行くんじゃないかと思っています」と笑顔だった。

　2019年8月7日以来、3年ぶりの阪神戦勝利。通算178勝目で、自身の持つ球団最年長勝利記録も更新した。「一人ではなかなかできない数字。いつも応援してくれるファンやサポートしてくれる裏方さん、監督、コーチのおかげで今日もマウンドに立つことができました。本当にありがとうございました」。深い感謝のセリフとともにインタビューを締めくくった。