DeNA藤田、左足肉離れ乗り越え執念の同点打

[ 2022年4月19日 22:59 ]

セ・リーグ   DeNA5―4阪神 ( 2022年4月19日    横浜 )

<D・神>タオルを掲げる田中健(左)と藤田(撮影・島崎忠彦)
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 DeNAの藤田一也内野手が、4回に値千金の同点打を放ち僅差の勝利に貢献した。

 3―4の4回2死三塁。宮国の代打で登場し、西勇からしぶとく右前に飛球を落とした。試合後にお立ち台に上がった39歳は、ファンに向かい「ただいまっ」と叫んだ。

 10年ぶり古巣復帰の幕開けは苦難だった。2月1日の春季キャンプ初日。特打で三浦大輔監督相手に打ち込むと、いきなり左足ふくらはぎに軽い肉離れを発症した。症状は隠されていたが、痛恨の負傷だった。

 そのまま1軍キャンプは離脱。開幕は2軍で迎えた。「10年ぶり復帰で張りきりすぎた」と後悔したが、それでも今月12日に、新型コロナウイルス集団感染者の代替指名選手で1軍に昇格した。

 その後、好機の代打で結果を残せない試合もあったが「昨年10月、11月に引退を決意していたら、今この悔しい思いができなかった」と自身を奮い立たせ、この日の一打につなげた。
 12年シーズン中に楽天にトレードとなり、このオフに楽天から戦力外通告を受け古巣復帰。ファンの温かい声援が心地よい日々は続いていたという。

 一方で、この日の勝利投手は、19年8月に左肘じん帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受けた田中健二朗投手で、18年7月26日の中日戦以来4年ぶり、1363日ぶりの白星を手にした。

 藤田とともにお立ち台に上がると、先輩の背番号3に「お帰りなさい」と語りかけ、白星については「みんなに感謝したい」と声を弾ませていた。
 (大木 穂高)

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