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中畑清氏 ロッテ・朗希の議論呼ぶ降板に「代えるなんて私には絶対できない。勇気ある決断」

[ 2022年4月19日 05:30 ]

中畑清氏
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 旬の話題に鋭く斬り込む企画「マイ・オピニオン」。今回は17日の日本ハム戦(ZOZOマリン)で2試合連続の完全試合達成が目前だったロッテ・佐々木朗希投手(20)を8回で降板させた井口資仁監督(47)の采配や発言について。スポニチ本紙評論家で監督経験がある中畑清氏(68)が持論を語った。

 8回までパーフェクトに抑えている投手を代えるなんて私には絶対できない。もし本人が嫌がっても「お願いだから行ってくれ」と言うタイプだ。ロッテが大事に育ててきて3年目。現時点では「100球が限度」というなら仕方ない。納得する。井口監督の勇気ある決断。悔しいけど、かっこいいと思う。でも、このコメントには「喝!」を入れたい。

 「点を取っても8回で代わっていた」

 あと1イニング3人で抑え切れば、日本はもちろん大リーグにもない空前絶後の記録が達成されるという状況でも、代えたというのだ。これは納得いかない。

 ファンあってのプロ野球。ZOZOマリンが満員札止めになり、テレビ東京は急きょ地上波の中継を入れた。みんなのお目当てが2試合連続の大、大、大快挙を実現しようとしてたんだよ。

 回が進むにつれて夢が膨らんでいってさ。あとアウト3つ。興奮が最高潮に達するクライマックスを前に「8回で代わっていた」なんて…。こんなコメント、見たくなかった。

 テレビで見る限りスタンドにどよめきはあってもブーイングはなかった。球数に対する理解もあったと思うけど、多くの人が冷静に受け止めたのは0―0という状況じゃないかな。9回を3人で片づけても、その裏に点が入らなかったら延長戦突入。降りたら参考記録で終わってしまう。1週間前に28年ぶりの完全試合は達成していたし、長いシーズンを考えたら無理させる必要はないと思ったんだと思うよ。

 もし点が入っていても、球数や疲労度などベンチにしか分からない事情で降ろすのはいいんだ。それは否定しない。私が言いたいのは、ファンの夢を壊すようなコメントはするべきじゃないということだ。

 監督は演出家。役者である選手にいい演技をさせるのが仕事だ。なのに一番大事なクライマックスに主役はいませんよ、なんて言っちゃダメでしょ。

 今年あと2、3回は完全試合なるかでワクワクドキドキさせてもらえそうな気がする。代える代えないは井口監督の判断。そこに口を挟むつもりはない。ただコメントには「朗希の気持ちもあるので…」くらいの感じで含みを持たせてほしい。

 ▽佐々木朗の2試合連続完全投球 10日のオリックス戦で105球で完全試合を達成。世界新の13者連続三振、プロ野球タイ記録の1試合19奪三振など記録ずくめだった。中6日で臨んだ17日の日本ハム戦も8回まで完全投球だったが、100球を超え(102球)、0―0の9回表のマウンドには上がらず。試合後、井口監督は「あそこで限界だった。(8回裏に)点を取っても8回で代わっていた」と説明した。なお、3日の西武戦の8回2死から打者52人連続アウト、10日からの17回パーフェクトは継続中。

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