侍・稲葉監督 サヨナラつないだ 土壇場同点劇 代打・近藤、代走・源田、甲斐のセーフティースクイズ

[ 2021年7月29日 05:30 ]

東京五輪第6日 野球1次リーグA組   日本4ー3ドミニカ共和国 ( 2021年7月29日    福島県営あづま球場 )

殊勲打の坂本(6)に喜びを爆発させる侍ジャパン(AP)
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 稲葉監督が必死のタクトで九死に一生を得た。1―3で迎えた9回に1死一塁から代打・近藤、代走・源田、そして甲斐のセーフティースクイズ。土壇場で勝負手が次々と決まり、坂本のサヨナラ打につなげた。

 「苦しい展開だったが、みんなが後ろにつなぐ、最後まで諦めないという気持ちが一つになり、形になった」

 近藤が右前打で好機を広げる。村上の右前適時打で1点差に迫ると、三塁に進んだ近藤に代走・源田。「(延長10回から始まる)タイブレークも想定しながら、まず同点」と、ベンチにただ一人の走り屋を送った。

 そして甲斐が同点のセーフティースクイズを決めた。初球のセーフティースクイズを空振りしながら、2球目を一塁線へ転がし源田が生還。必死の形相で頭から滑り込んだ。狙いに選手たちが応える形で持ち味を発揮。金子ヘッドコーチは「2点を追う9回裏は選手たちが助けてくれた感じだった。甲斐にしても、源田にしても強みを勝負どころで出せる集中力は凄い」と話した。

 稲葉監督は「国際大会では、どうしても1点が欲しい場面がくる」と繰り返してきた。強化合宿2日目には野手全員にバント練習を指示。自己犠牲や1点の大切さの再確認だった。そんな場面が初戦から訪れた。

 現役で臨んだ北京五輪はメダルを逃す屈辱の4位。「五輪の借りは五輪で返す」が合言葉となった。自宅玄関には連覇した09年WBC、日本ハム、そして北京五輪のユニホームが飾られている。悔しさをいつまでも忘れないためだ。苦しみながらも、14年越しの世界への雪辱が始まった。(後藤 茂樹)

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