浦和学院・森士監督 優勝インタビューで電撃退任発表 57歳高校球界屈指の名将“有終”聖地へ

[ 2021年7月29日 05:30 ]

全国高校野球選手権埼玉大会決勝   浦和学院10ー4昌平 ( 2021年7月28日    大宮公園 )

<浦和学院・昌平>甲子園出場を決めて浦和学院ナインから胴上げされる森監督(撮影・西川祐介)
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 第103回全国高校野球選手権(8月9日から17日間、甲子園)の地方大会は27日、13大会計27試合で決勝が8試合行われた。埼玉大会は浦和学院が昌平を10―4で下し、3年ぶり14度目の甲子園出場。森士(おさむ)監督(57)は試合後に今夏限りでの退任を電撃発表した。29日は9大会計14試合で決勝が6試合行われる。

 歓喜に沸くナインに衝撃が走った。甲子園出場決定から約5分後の勝利インタビューで「選手を称えたい。おめでとう」と笑顔で語った森監督が表情を一変させ「まだ選手に言ってないけど、この夏をもって監督を退任しようと考えています」と電撃告白。続けて「30年間見守り、応援していただいた埼玉県の皆さんにお礼を言いたい」と頭を下げた。

 91年の監督就任から30年。上尾時代の恩師で元浦和学院監督の名将・野本喜一郎氏の野球を受け継ぎ、多くの選手を育てた。13年センバツでは初の日本一も達成。30年の節目を退任理由の一つに挙げた指揮官は後任を現野球部長の長男・大氏(だい=30)と明かし「野本監督が炎をともし、チームが継承してくれた。浦学は永遠。今後は側面からバックアップしたい」と約束した。

 手塩にかけた選手らが「浦学野球」で最後の花道となる舞台を勝ち取った。4投手が4失点に抑え、打線は2回に1番・吉田匠吾(3年)の右越え3ランなど13安打で10得点。チーム全体で昌平を圧倒した。投げても7回途中から無失点で締めた吉田匠は「最後の代になる自分たちに付きっ切りで指導してくれた監督に恩返ししたい」と決意。指揮官から継投のタイミングも託されるなど信頼されている捕手の吉田瑞樹主将(3年)も「雰囲気で(退任を)察知していた。監督を甲子園で胴上げできるよう頑張りたい」と呼応する。

 高校球界屈指の名将が迎える最後の夏。「甲子園で胴上げ」がナインの合言葉となった。(秋村 誠人)

 ≪後任長男が浦学野球継承≫後任監督の森大野球部長は「エッ、言っちゃったんですか?」と驚きを隠せない。本来なら試合後、学校へ戻ってから選手たちへ説明し、発表する予定だったという。「僕が今30歳で、生まれたときから父は監督。(偉大な父の後任で)伝統の重みを感じるけど、浦学の野球を一番近くで見てきた」と大部長。08年夏には同校の選手として親子鷹で甲子園出場も果たしており、監督と部長で臨む最後の夏へ向け「花道を飾ってあげたい」と力を込めた。

 ◇森 士(もり・おさむ)1964年(昭39)6月23日生まれ、埼玉県出身の57歳。現役時代は上尾、東洋大で投手としてプレー。91年秋から浦和学院の監督を務め、13年センバツで初の日本一に輝くなど、春夏合わせて21回の甲子園出場に導く。同校副校長。

 ▼ロッテ・小島(OBで13年春に2年生エースで甲子園V)甲子園では後悔のないプレーで優勝を目指してほしい。森士監督には一から野球を教えてもらった。監督のおかげで今の自分がある。

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