ソフトBグラシアル4戦3発でMVP 菅野撃ち3ラン「最高の結果になってくれた」

[ 2019年10月24日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2019第4戦   ソフトバンク4―3巨人 ( 2019年10月23日    東京D )

4回2死一、三塁、グラシアルは左中間へ先制3ランを放つ(撮影・北條 貴史)
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 文句なしのシリーズMVP。もちろん、グラシアルだ。34歳の助っ人は満面に笑みを浮かべてこう言った。

 「選んでもらい、素直にうれしい。今日勝てば日本一という試合だったし、いい場面で打てた」。シリーズ4戦3発。第1戦の逆転2ランに始まり、第3戦の同点ソロ。この日は先制3ランを放ち、4連勝に導いた。

 粘り勝ちだった。0―0の4回1死一、三塁。菅野にカウント1―2と追い込まれたが、外角ボール球のスライダーを2球続けて見極める。そしてフルカウントからの7球目は外角ストライクゾーンに来たスライダー。ミートに徹した打撃でも、すさまじいパワーで左中間に叩き込んだ。

 「最高の結果になってくれた。和田さんや救援陣を手助けできた本塁打になった」

 キューバ代表で出場した17年のWBCで、同じように東京ドームで侍ジャパンの菅野から2ランを放った。打った球もこの日と同じスライダーだった。「WBCで戦ったドームだし、ホームランも打った。懐かしいね」と話していた験のいい球場で「エース打ち」を再現してみせた。

 常に周囲への感謝を忘れない男だ。本塁打後のシャドーボクシングのパフォーマンス。昨年5月に薬指を骨折して離脱した際にリハビリの一環として、2軍スタッフらとトレーニングに取り入れた。そしてサポートへの感謝を込めてパフォーマンスをすることを決めた。野球に真摯(しんし)に向き合う助っ人は、今シリーズでもスコアラーの情報を頭に叩き込み「(投手の情報は)役に立ったし、自分自身を助けることにつながった」と感謝した。CSファーストS第1戦から11試合連続安打で6本塁打。日本一3連覇の立役者となった。球団の外国人野手がMVPを獲得するのは15年の李大浩(イデホ)以来2人目となった。

 「良いときも悪いときもファンの皆さんの応援が力になった」。最後に「ありがとう」と日本語で感謝した。 (後藤 実穂)

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2019年10月24日のニュース