ソフトB、10連勝締めで日本一!工藤監督、選手時代から通算15度目「こんなに幸せ者はいない」

[ 2019年10月24日 05:30 ]

SMBC日本シリーズ2019第4戦   ソフトバンク4―3巨人 ( 2019年10月23日    東京D )

柳田に抱きついて喜ぶ工藤監督(中央左)(撮影・椎名 航)
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 球団史上初の3連覇――。ソフトバンクが巨人を4―3で下し、対戦成績を4勝0敗とし、3年連続10度目(南海、ダイエー時代を含む)の日本一に輝いた。2年連続で2位からポストシーズンに突入した工藤公康監督(56)は10連勝で頂点に立ち、宙に10度舞った。就任5年目で4度目。選手時代と合わせて通算15度目の日本一は、川上哲治に並ぶ史上2位タイの快挙となった。

 柳田、内川、千賀…。選手をねぎらいながら抱きしめた。工藤監督の目に涙はなかった。かつて慣れ親しんだ東京ドームのマウンド付近で、チームの日本一回数を祝うように、10度、宙を舞った。

 「本当に最高の気分です。こんなに幸せ者はいない。選手が死力を尽くして日本一を勝ち取ってくれた。感謝しかない」

 最後まで攻めのタクトを振り続けた。先発の和田を5回で代え、自慢の救援陣を惜しみなくつぎ込んだ。最後は1点差の9回を守護神・森が締めた。ポストシーズン10連勝。4連勝での日本シリーズ制覇は、球団では南海時代の59年以来60年ぶりの快挙だった。

 今季は主力に故障者が続出する中で若手を積極的に起用した。高橋礼、椎野、甲斐野、泉、高橋純がプロ初勝利を挙げ、野手は周東、釜元、三森、コラス、野村がプロ初安打を放った。レギュラーが固定されていたチームに、新風を吹かせた。日課としている音楽を聴きながらのランニングでは「選手が流している登場曲を入れたりね」と、息子ほど年の離れた選手たちの流行にも目を向けた。

 試合前に流れる国歌をベンチ前で聴きながら、日の丸に向け「今日も選手が無事にプレーできますように」と願った。体に少しでも不安を抱える選手に対しては、途中交代を強いた。昨年、左太腿裏を痛めた今宮が「出たい。出られます」と主張しても強制的に休養させたこともあった。

 残り22試合となった9月1日。西武との一戦でようやくベストメンバーを組めた。メットライフドームのベンチ裏にナインを集めた。「みんなの頑張りがあって、ここまで来た。トーナメントの気持ちで戦っていこう」。今季、ナインを集めた訓示は、開幕前日、後半戦開幕日に続き、3度目だった。

 「やっている選手はね、俺なんかよりもずっとしびれているよ」。9月。球場入りするたびに、顔つきがやつれていったが「こういう試合を経験することが、選手たちには本当の成長につながる」と、西武とのし烈な優勝争いも歓迎した。

 ラスト10試合で西武に首位を譲り、2年連続2位に終わったが、すぐに気持ちを切り替えた。「悔いが残らないように、勝つために何が最善か」――。短期決戦では勝負手を次々に打った。ファーストSでは調子の上がらない松田宣をスタメンから外し、ファイナルS初戦では内川に代打・長谷川勇を送った。

 選手、監督として通算15度目の日本一は、名将・川上哲治に並んだ。就任5年目で4度目の日本一。今季で3年契約が切れるが、試合後には来季から2年契約を結ぶことが発表された。

 球団史上初の3連覇を成し遂げても、工藤監督に満足感はない。「まだまだ強くなるチーム。みんなで力を合わせて、強いチームをつくれるように頑張ります!」。来年こそは、リーグ優勝を成し遂げての完全優勝を狙う。(川島 毅洋)

 ≪選手&監督で初、無傷4連勝経験≫ソフトバンクの工藤監督が投手出身の監督では最多となる4度目の日本一。選手時代も合わせると15度目で森祇晶17度に次ぎ川上哲治に並ぶ2位に浮上した。また、投手出身監督の日本シリーズ無傷の4連勝は初めて。選手時代の90年(西武)、02年(巨人)にも無傷の4連勝を果たしたが選手、監督両方での達成は工藤監督が初となった。なお、日本シリーズは監督として21試合を戦い16勝4敗1分けの勝率・800。シリーズで3度以上優勝した10人の監督の中では前記川上の・710を上回る最高勝率だ。

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