石岡一21世紀枠で初出場 “輝星2世”岩本「いつか152キロ投げたい」

[ 2019年1月26日 05:30 ]

石岡一のエース・岩本
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 輝星2世に春が来た――。第91回選抜高校野球大会(3月23日から12日間、甲子園)の選考委員会が25日、毎日新聞大阪本社で行われ、出場32校が決まった。農学校として1910年創立の石岡一(茨城)は21世紀枠で初出場。エースの岩本大地投手(2年)は最速147キロの本格派右腕だ。造園科で学び、昨夏の甲子園で旋風を巻き起こした金足農(秋田)の吉田輝星投手(現日本ハム)をほうふつさせる。

 地元の人も祝福に駆け付けたグラウンドで岩本は「出るからには勝ちたい」と表情を引き締めた。憧れは日本ハムに新入団した吉田輝だと言い切る。「吉田投手のような直球が投げたい」と、投球動画で骨盤の入り方やリリース時の左足の踏み出し方などを参考にしている。

 秋季県大会で明秀学園日立、土浦日大など強豪校を倒して4強入り。身長1メートル74の体からダイナミックに投げ込むスタイルは、1メートル75ながら鍛え抜かれた右腕で金足農を全国準優勝に導いた吉田輝と重なる。同じ農学系の公立校で学ぶ共通点もある。吉田輝は環境土木科だった。

 岩本は「いつかは(吉田輝と同じ)152キロを投げられるように成長したい」と目を輝かせた。昨年末から200メートル走を10本や坂道ダッシュ、外野ポール間走8往復など徹底した走り込みで下半身を鍛えた。

 野球部員49人の約4割が園芸科と造園科に在籍。造園科で学び、造園技能士3級を持つ岩本がテレビでしか知らない甲子園球場に抱くイメージが面白い。「阪神園芸の凄さです」。雨で荒れたグラウンドを短時間で整備するグラウンドキーパーの仕事ぶりに目が行くところに、取り組む教科の特徴が表れる。

 ただ苦労もある。農場での実習は校舎から約4キロ離れた場所にあり、実習の日は合同練習ができない。夏休みも農場実習が部活動より優先されるため、練習試合に主力が出場できないこともあった。そのため、各科の授業終了時間に応じて3、4グループに分けて練習メニューを組むなど工夫を重ねてきた。

 そんなハンディキャップをものともしない姿が「新しい形の文武両道を示す可能性がある」と評価され、21世紀枠での選出となった。就任10年目の川井政平監督は「子供や学校に夢を持たせてもらえる。光栄なこと」と喜びを表した。

 酒井淳志主将(2年)は「全国相手でもフィジカル、パワーで勝てるチームになりたい。冬場に底上げはできたと思う」と自信を見せた。輝星2世が新しい「公立の星」になる。

 ○…石岡一のある石岡市の名産は地酒で「関東の灘」とも呼ばれる。筑波山麓では皇室に献上されている柿やイチゴなどの果樹栽培も盛ん。同市出身のタレントの渡辺直美(31)は「石岡市観光特使」としてPRに努めている。同校野球部OBで同市秘書広聴課長の金井悟さん(49)は「“イチコウ”らしい、はつらつとしたプレーを見せてほしい」とエールを送った。

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