広島ドラ4中神 朝7時半から響く打球音 祖母からの手紙に涙した理由

[ 2019年1月26日 10:30 ]

広島ドラ4・中神
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 【19年版 球界新士録 広島ドラ4中神拓都内野手】 大野寮に入寮した夜に人知れず号泣した。その2日前、中神は祖母・敬子さんから手紙を受け取っていた。「その場で読んだら、絶対泣いてしまいますから」。騒がしく過ぎた入寮日、ようやく一人になり手紙を開いた。

 「ケガだけには気をつけてね。それが心配」「2カ月後、卒業式で帰ってくるときに成長した姿で会えるのを楽しみにしています」そして最後の一文「もっと書きたかったけど」に「僕と同じ気持ちだったんだな」と涙が止まらなくなった。

 おばあちゃん子だった。共働きの両親に代わり食事だけでなく、相談に乗ってもらうこともあった。「厳しくもしてくれて、いないといけない大きな存在でした」。寮には、祖母からもらって愛用していたマットレスを持参した。

 18歳の純朴な青年。初めての寮生活に「孤独を感じてしまって…」と母・明美さんに電話した際には涙がこぼれることもあった。

 バットを振れば、寂しさも忘れる。道原裕幸寮長が、午前7時30分に大野寮に到着すると、練習場から聞こえる打球音に驚いた。「朝食前に練習する人なんて初めてです」。故郷の岐阜に雄姿を届けるためにも、猛練習に耐える日々が始まった。 (河合 洋介)

 =終わり=

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2019年1月26日のニュース