【宮城】仙台育英 不祥事乗り越え27度目の夏 対外試合禁止 チーム内リーグ戦で「勝負強さついた」

[ 2018年7月29日 05:30 ]

第100回全国高校野球選手権記念宮城大会決勝   仙台育英7―0古川工 ( 2018年7月28日    楽天生命パーク宮城 )

<仙台育英・古川工>甲子園出場を決め、スタンドへ歓喜の報告に駆け出す仙台育英ナイン(撮影・近藤 大暉)
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 第100回全国高校野球選手権記念大会(8月5日から17日間、甲子園)の地方大会は26日、8大会9試合が行われ、新たに7代表が決まった。宮城大会では仙台育英が昨年12月の不祥事による6カ月の対外試合禁止処分を乗り越え、2年連続27度目の出場。また、西日本豪雨により開幕が大幅に遅れた広島大会では、広陵がサヨナラ勝ちで2年連続23度目の出場を決めた。きょう29日は2代表が決まる。

 マウンドを中心にできた歓喜の輪。みんなの心が一つになった2年連続の甲子園出場。その輪の中心で2番手で4回無失点と好投した2年生右腕の大栄は「みんなが集まってきて優勝を実感できた」と笑った。

 5回まで3安打無失点だった先発の田中が2点リードの6回につかまった。無死満塁。「自信持っていけ。後は任せた」。エースから託された2番手の大栄は「ベンチからは同点までは良いと言われたけど、1点も与えたくなかった」と奮起した。3番の鎌田を外角スライダー、4番・佐々木大成を外角直球で見逃し三振を奪うと、5番・石山は124キロスライダーで一飛。好救援で勝利へ導いた。

 「困難が多かったけど、いろいろな人の支えでここまで来られた」と大栄。仙台育英は昨年12月に部員の飲酒と喫煙が発覚。6カ月間の対外試合禁止処分を受け、佐々木順一朗監督も辞任した。部存続の危機に須江航監督は就任すると77人の部員全員と面談。「どういう野球部をつくりたいか」。選手と向き合い、生活面を正すことから始めた。あいさつ、整理整頓は当然のこと、地域貢献を掲げ、ボランティア活動も始めた。1月から周辺の清掃活動などを継続。野球ができる感謝の心を全員で磨いた。

 4月まで部内で100回以上の紅白戦を実施。5月からは4つのチームに分け、リーグ戦を行った。さらに、このリーグ戦で優勝したチームにはベンチ入りを約束した。対外試合で客観的に実力を測ることができない中で競争心をあおった。3回に先制の二塁打を放った1番・菊地は「他のメンバーの運命も変えてしまうから、緊張感があった。勝負強さがついた」と語る。

 主将の阿部は「正直下を向いてしまいそうだった。でも、自分たちと向き合う時間になった」と言った。厳しい冬を乗り越えたナインは感謝の思いとともに甲子園へ乗り込む。 (武田 勇美)

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