メッセ祭りで0・5差!投げて打って走ってG倒10勝目「忙しい一日だった」

[ 2014年8月13日 05:30 ]

<巨・神>6回1死満塁、2点適時打を放ち、ベンチに向かってポーズを決めるメッセンジャー

セ・リーグ 阪神4-3巨人

(8月12日 東京D)
 阪神は12日、巨人と首位攻防初戦を行い、ランディ・メッセンジャー投手(33)が投打にわたる活躍を演じた。投げては6回2失点で4年連続の10勝目を挙げ、リーグトップに並んだ。打っても1点リードの6回1死満塁から、貴重な追加点となる中前2点打。巨人の先発・杉内俊哉投手(33)に投げ勝ち、自らのバットでKOしてみせた。首位・巨人に0・5ゲーム差に肉薄。13日の第2戦で今季初の首位を奪う。

 「最高の気分だよ。本当に忙しい一日だったよ」――。13日に33歳の誕生日を迎える助っ人は、投打に独り舞台となった「激動の一日」を笑顔で振り返った。

 こん身のフルスイング。1点リードの6回1死満塁で、阪神・メッセンジャーが2ボール2ストライクから右中間へ運んだ。

 「チャンスだったからとにかく必死だったよ。自分自身の手で自分の投球を楽にできたね」

 一塁をオーバーランし、帰塁の際にはヘッドスライディング。全身土だらけとなったユニホーム姿で悦に入った。先頭打者だった5回にも二塁打で出塁し、鳥谷の犠飛で激走してホームを踏んだ。前回登板となった5日のヤクルト戦(神宮)でも2本の適時打で4打点を挙げるなど、すっかり「恐怖の9番打者」だ。

 マウンド上での見せ場も6回だった。1点を返されて、なおも無死満塁。「とにかく三振を取りたい」と井端を内角直球で空振り三振に仕留めると、続くセペダは見逃し三振。最後はロペスのバットをフォークボールで空を切らせ、大きく吠えた。

 6回2失点で4年連続の2桁勝利。同時に巨人戦は今季6試合に登板して4勝無敗、防御率1・88。「(昨季)優勝したチームに投げたいのは当然さ」と涼しげに言った。序盤から制球に苦しんだが要所での制球が光った。昨季までは試合前のブルペンで状態が悪いとそのまま試合で打ち込まれていた。「考え過ぎると悪循環に陥ってしまう。とにかく切り替えを早くすること」と1メートル98の巨体に精神力が加わり安定感を生み出している。

 首位攻防戦の初戦を取り、勝ち数はリーグトップの54勝となり、巨人に再び0・5ゲーム差。頼れる右腕の活躍に、和田監督は「気持ちを切らずに我慢しながら投げてくれた」と称えた上で、「本当の勝負は先と思っている。そこに至る前までの中で、選手たちもこの一戦の意味を分かった上で勝てたのは大きい」と評した。13日に巨人を連破すれば、今季開幕102試合目にして初の首位に立つ。

 ▼阪神・鳥谷(5回1死二、三塁で決勝の右犠飛)球種どうこうではなく、とにかく外野フライを打とうと思った。どのチームとやっても勝ちは勝ち。相手は関係ない。

 ≪巨人戦今季4勝≫メッセンジャー(神)が11年から12、10、12、10と4年連続で10勝に到達。阪神の外国人投手で4年以上の連続2桁勝利は64~68年バッキーの5年連続以来2人目になる。巨人戦は今季4勝目で阪神の外国人で巨人戦シーズン4勝は88年キーオが5勝して以来26年ぶり。打っても2安打2打点。前回登板の5日ヤクルト戦でも2安打4打点をマーク。阪神の投手で2試合連続複数安打、連続適時打はいずれも04年三東以来10年ぶり。

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