松井 チェン打ち豪快2号!チームを単独首位に導く

[ 2012年6月3日 06:00 ]

<レイズ・オリオールズ>1回、元中日のチェン(右)から2点本塁打を放ち、一塁へ向かう松井

ア・リーグ レイズ5―0オリオールズ

(6月1日 セントピーターズバーグ)
 レイズの松井秀喜外野手(37)が1日(日本時間2日)、オリオールズ戦の初回に右翼ポール際へ特大の2号2ランを放った。昨季まで中日で活躍し、今季4勝を挙げているチェン・ウェイン投手(26)に見舞った豪快な一撃。チームから勝負強さと長打を求められている中で、3戦2発と期待に応えた。首位攻防戦第1ラウンドを快勝に導き、レ軍は5月9日以来の単独首位に浮上した。

 1球で十分だった。初回3点を先制し、なおも2死二塁。第1打席の初球だ。松井はチェンの91マイル(約146キロ)内寄りの直球を右翼席最上段まで飛ばした。推定飛距離407フィート(約124メートル)。ベルト付近の高さにきた失投を逃さず、豪快な一発で試合を決めた。

 「完璧な当たり。芯に当たっていたし、飛距離も出たし、いい打撃だった」。合流後3試合目での初勝利。チームを単独首位に導き、笑みがこぼれた。デビューから3戦2発と全開。その要因を「何かは分からない。全体的にいい状態になってきている」と言うが、自身を駆り立てる状況が活躍を後押ししている。

 メジャーに戻ってきた自らの立場について「(試合に出ることは)去年までは当たり前のこと。こういう舞台で野球ができることを幸せに思う」としみじみ語る。元来スロースターターで、追い込まれてこそ本領を発揮する男。巨人やヤンキースでも、周囲の厳しい目や重圧を「自分にとっては刺激。必要じゃないかと思う」と力に変えてきた。だから勝負強い。マイナー契約からスタートし、開幕が2カ月遅れた今季は、いわば最初から追い込まれた状態だ。2発はいずれも初球の失投。類いまれな集中力に磨きがかかっている。

 3戦して打率・222。安打は本塁打による2本だけだが、それで十分だ。チーム本塁打59はア・リーグ東地区5球団で最少。トップのヤ軍は78本塁打だ。長打こそ松井に最も期待されているものであり、ジョー・マドン監督は「遠くまで飛んだね。非常に良かった」と称えた。3打席立ち、6回で交代。人工芝球場で3試合連続で守備に就いたことを考慮された。「1年間、健康な状態で戦うのは彼にもチームにも大事なこと」と指揮官。背番号35は早くも欠かせない戦力となった。

 練習前には使い始めて3日目のロッカーの荷物整理に追われ、米メディアからは5日(日本時間6日)から対戦する古巣ヤ軍に関する取材を受けた。慌ただしい中でも、今季フル回転中のグラブにオイルを一塗りすることを忘れなかった松井。「勝てるよう、いい準備をしっかりして頑張る」。過去2戦では発注ミスにより寸足らずだったユニホームのズボンも、本来の長さのものが届いた。メジャーで「野球がしたい」から「野球ができる」状態となった今を、心から楽しんでいる。

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