4位の羽生結弦「あれが僕の全て」4回転半は転倒も世界初認定「もうちょっとだったな」

[ 2022年2月10日 15:02 ]

北京五輪第7日 フィギュアスケート ( 2022年2月10日    首都体育館 )

<北京五輪・フィギュア>男子フリー、演技をする羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 14年ソチ、18年平昌と五輪連覇の羽生結弦(ANA)は、フリーで188・06点をマークし、合計283・21点で4位となった。

 「もう、一生懸命頑張りました。正直、これ以上ないくらい頑張ったと思います」

 戦国武将・上杉謙信を演じるフリー「天と地と」。冒頭、クワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に挑んだ。

 天高く舞い、鋭く回転したが、着氷することができずに転倒。だが、夢舞台で歴史にその名を刻んだ。国際スケート連盟(ISU)大会で、史上初めて4回転半として認定された。

 羽生のこの日の超大技は、4回転半の回転不足(アンダーローテーション)となり、基礎点12・5点のうち80%の10点となった。実戦初投入の昨年末の全日本は、北京よりも回転の足りない着氷でダウングレードと判定され、基礎点は3回転半の8・0点だった。

 「明らかに前の大会よりも、いいアクセルを跳んでいましたし。もうちょっとだったなって思う気持ちも、もちろんあるんですけど、でも、あれが僕の全てかなって」

 4回転サルコーでも転倒したが、演技後半の2度の4回転トーループを決めるなど、最後まで懸命に「天と地と」を舞った。

 「ミスしないってことは大切と思いますし、そうしないと勝てないのは分かるんですけど、でも、ある意味、あの前半2つのミスがあってこその、この『天と地と』という物語が、ある意味できあがっていたのかな」

 両手を突き上げたフィニッシュ。数秒間、天をみつめた。五輪3連覇には届かなくても、羽生は歴史にその名を刻んだ。

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