町田に女子バスケ最高峰・米WNBA複数クラブが熱視線 準決勝で最多記録18アシストの司令塔

[ 2021年8月9日 06:00 ]

東京五輪第17日 バスケットボール女子決勝戦   日本75-90米国 ( 2021年8月8日    さいたまスーパーアリーナ )

<東京五輪・女子バスケ 日本・米国>第1Q、カットインする町田(右)=撮影・小海途 良幹
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 女子世界最高峰リーグの米WNBAの複数クラブが、司令塔の町田瑠唯(るい、28=富士通)の獲得に興味を示していることが分かった。関係者によると、東京五輪での活躍を受け、米国で存在がクローズアップされており、既に調査に乗り出しているクラブもあるという。WNBAのシーズンは5~10月。日本のWリーグと重ならないため、現所属の富士通との掛け持ちも可能だ。過去にプレーした日本人は萩原美樹子、大神雄子、渡嘉敷来夢の3人しかいない。

 身長1メートル62の町田は1次リーグのナイジェリア戦で、96年アトランタ五輪のオーストラリア戦でテレサ・エドワーズ(米国)が記録した15アシストに並ぶ記録をマーク。フランスとの準決勝では18アシストして最多記録を樹立。広い視野から繰り出されるトリッキーなパスが魅力で、自らドライブで切れ込む力もある。

 20~21年のWリーグでは4季連続のアシスト王を獲得。この日の決勝でも厳しいマークに遭いながら8得点6アシストを挙げ「最高の舞台で、どれだけ自分の力が通じるか試したかった。通じる部分もあったし、課題もあった。次につながる」と視線を上げた。日本バスケ界のルイは八村だけじゃない。町田にも米国挑戦の可能性が浮上している。

 《恩師も絶賛!!可能性示した》町田、長岡、東藤の母校・札幌山の手高の上島正光コーチ(77)は決勝戦をテレビで観戦後に「本当に凄い。まさかここまで来るとは。自分たちの立場を考え、試合の度に良くなった」と喜びを口にした。特に大活躍の町田を「日本の子供たちに背が小さくても、ここまでできることを示した。小さくてもできる可能性を世界に与えたインパクトは凄い貢献だと思う」と評価。同校の後輩たちは決勝戦観戦後、新潟で開催されるインターハイに向けて出発した。

 ◆町田 瑠唯(まちだ・るい)1993年(平5)3月8日生まれ、北海道旭川市出身の28歳。幼少期は兄と一緒に野球をしていたが、小2からバスケを始める。旭川西御料地ミニ、緑が丘中を経て札幌山の手高時代は総体、国体、ウインターカップの全国3冠を達成。卒業後の11年に富士通に加入。8強入りした16年リオ五輪も出場した。1メートル62、57キロ。

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