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【バドミントン】「Sランク」にあぐら 1年延期を有効に使えず

[ 2021年8月9日 05:30 ]

男子シングルス1次リーグで敗れ、決勝トーナメント進出を逃した桃田賢斗(AP)
Photo By AP

 【本紙担当記者が分析】日本オリンピック委員会(JOC)が掲げた「金メダル30個」にはわずかに届かなかったものの、史上最多27個の金メダルを獲得し、銀14、銅17を合わせた総数58個でも過去最多を上回った東京五輪の日本選手団。57年ぶりの地元五輪は競技間で明暗がはっきり分かれたのも特徴だった。その理由について担当記者が分析した。

 最大の惨敗競技はバドミントンではないだろうか。「金3つを含むメダル6個」という日本協会が掲げた目標には遠く及ばず、スポーツ庁が強化費を重点配分する最上位格付け「Sランク」の5競技で唯一、金メダルなし。全種目で世界ランク5位以内という最強の陣容をそろえながら銅メダル1つに終わった。

 この1年を日本が有効活用できたかと言えば疑問符が付く。延期が決まり、日本協会は当初、毎月強化合宿を開く方針を固めた。だが、各所属チームとのコロナ対応の認識の違いから相次いで中止に。昨年9月の合宿再開までに半年の空白があり、日本代表の朴柱奉(パクジュボン)ヘッドコーチらは所属先を巡回することしかできなかった。

 今大会は中国、韓国、インドネシアなど強豪国が活躍したが、ある関係者は「コロナ下で条件は一緒ながら、他国は日本が標的という目標がはっきりしていた。日本は普通にやれば勝つという認識だった」と語る。同じメンバー、同じ練習という代表合宿に「マンネリ化」を指摘する声もあり、実戦感覚やモチベーション維持の工夫は乏しかった。追われる立場としてメンタル面の強化も怠った。

 25年3月まで契約を更新している指揮官は「この結果を反省し、3年後のパリで気持ちを切り替えて挑戦したい」と総括した。だが、どれだけの関係者が反省できるのだろうか。新たなアイデアや人材登用などで新陳代謝を図らない限り、同じ過ちは繰り返されるのではないか。(大和 弘明)

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