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【バレーボール】世界のトレンドから遅れ 思い切った人事必要

[ 2021年8月9日 05:30 ]

バレーボール女子は25年ぶりに1次リーグで敗退した(ロイター)

 【本紙担当記者が分析】日本オリンピック委員会(JOC)が掲げた「金メダル30個」にはわずかに届かなかったものの、史上最多27個の金メダルを獲得し、銀14、銅17を合わせた総数58個でも過去最多を上回った東京五輪の日本選手団。57年ぶりの地元五輪は競技間で明暗がはっきり分かれたのも特徴だった。その理由について担当記者が分析した。

 バレーボール女子は地元開催で1勝しかできず、96年アトランタ大会以来25年ぶりに1次リーグで敗退した。初戦でエース古賀が右足首を捻挫して2試合を欠場。23歳の黒後や21歳の石川では穴を埋められず、古賀頼みの現状が露呈した。

 日本のお家芸で、中田久美監督がこだわった「テンポの速いコンビバレー」も世界に通用しなかった。サーブレシーブから高く上げて時間をつくり、攻撃の枚数を増やすのが世界のトレンドだが、中田監督は一貫して相手のブロックが完成する前に打ち切る速い攻撃を重視。しかし、低く滞空時間が短いトスをアタッカー陣が余裕を持って打ち切ることができない。速さ一辺倒の攻めも海外勢に完全に研究されていた。

 五輪延期がなければ正セッターを務めていたはずの佐藤が腰痛など度重なるケガで離脱し、引退。現役時代に名セッターだった中田監督は悩んだ末、「ゲームの流れをコントロールするトスワークを重視して」20歳の籾井を抜てきした。だが、レギュラー格で起用し始めたのは5月下旬からのネーションズリーグで、連係の精度を上げる時間が絶対的に不足していた。そもそも籾井は所属するJTに米国代表ドルーズがいるため、普段上げていたのは“トレンド”の高いトスだった。

 今回のチームに外国人スタッフはゼロ。一方、29年ぶりに五輪8強入りした男子では、ポーランド代表も指導したブラン・コーチが海外と日本の特長を融合させたスタイルを構築していた。今後は女子も思いきった人事が必要となりそうだ。(滝本 雄大)

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