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【体操】1年延期で急成長 若き体操ニッポン円熟の時

[ 2021年8月9日 05:30 ]

体操男子個人総合で優勝、金メダルを手に笑顔の橋本
Photo By スポニチ

 【本紙担当記者が分析】日本オリンピック委員会(JOC)が掲げた「金メダル30個」にはわずかに届かなかったものの、史上最多27個の金メダルを獲得し、銀14、銅17を合わせた総数58個でも過去最多を上回った東京五輪の日本選手団。57年ぶりの地元五輪は競技間で明暗がはっきり分かれたのも特徴だった。その理由について担当記者が分析した。

 外の熱気とは対照的に、たっぷりと冷や汗をかいていた。18年、カタール・ドーハで行われた体操の世界選手権。血の気の引いた水鳥寿思監督の表情は、今でも忘れられない。団体総合で中国、ロシアに完敗。個人総合でも両国の選手に歯が立たず、23年ぶりのメダルなしに終わった。20年に開催されるはずだった東京五輪を見据えた時、明るい未来は想像できなかった。

 21年。団体総合はROC(ロシア五輪委員会)にわずか0.103点及ばず銀メダルだったが、個人総合と種目別鉄棒を制した橋本大輝というニューヒーローが誕生した。水鳥監督は生き生きとしていた。

 新型コロナウイルスの影響による1年延期が、差を埋める大きな要因だった。橋本は「20年なら、代表に入れなかったかもしれない」と言う。難度を示すDスコアは、19年から6種目合計で2点近くアップ。今大会は挑まなかったが、跳馬の最高難度「ヨネクラ」という切り札も持つ。18歳の北園丈琉(徳洲会)も急激に成長した。

 選手は既に24年パリを見据え、始動している。「世代交代させないようにしたい」と橋本。種目別あん馬で銅の萱和磨、谷川航は競技を終えた翌日から、鉄棒の新構成の練習を始めた。

 今大会の団体決勝を戦った時点で、メンバーの平均年齢は21.5歳。3年後、橋本と北園はさらに進化を遂げ、萱と谷川も円熟の時を迎える。「東京組」がけん引する体操ニッポンには、明るい未来しか想像できない。(杉本 亮輔)

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