羽生結弦「心が温かくなるよう」自らを救った「春よ、来い」で希望の光

[ 2020年12月28日 17:47 ]

<「メダリスト・オン・アイス」>演技をする羽生結弦(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケート全日本選手権の上位選手らによるエキシビジョン「メダリスト・オン・アイス」が28日、長野市ビッグハットで行われ、男子で5年ぶりに全日本を制した羽生結弦(ANA)が「春よ、来い」を舞った。

 「いつもより、なんか明るく。結構、たくさん滑らせてはいただいているプログラムですし、なによりもこの時期にピッタリというか、この世の中に一番、伝えたいメッセージだったんで。あの、ほんとに少しでも心が温かくなるような演技がしたかったなと思います」

 新型コロナウイルスの影響で試合から遠ざかり、国内で1人きりの練習を強いられた今季。さまざまな重圧から「暗闇の底に落ちていくような感覚」を経験し、「1人でやるの、もうやだって思って。疲れたなって思って。もうやめようって思った」とまで思い詰めた時期があった。

 この日、大トリで演じた「春よ、来い」は「ロシアより愛を込めて」とともに、暗闇にいた羽生に光を与えてくれたプログラム。「両方やった時に、やっぱスケート好きだなって思ったんですよね。スケートじゃないと、自分は感情を出せないなって」。たっぷりと感情を込め、2020年の演技を締めくくった。

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