早実 4元号出場飾る歴史的勝利、低くて速い「ワセダラグビー」で圧勝

[ 2020年12月28日 05:30 ]

第100回全国高校ラグビー大会1回戦   早実41―0熊本西 ( 2020年12月27日    花園ラグビー場 )

<熊本西・早稲田実>前半3分、先制トライの田中(左端)のもとに駆け寄る早稲田実フィフティーン(撮影・大森 寛明)
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 記念大会に史上最多の63校が参加して開幕し、1回戦15試合が行われた。1923年(大12)創部で今大会“最古参”の早実(東京第2)は熊本西(熊本)に41―0で完勝。史上初となる大正、昭和、平成、令和と4元号にわたる出場を白星で飾り、2回戦へ進んだ。前回優勝の桐蔭学園(神奈川)は茗渓学園(茨城)に36―7で快勝し、2連覇へ好発進した。

 低くて速い「ワセダラグビー」を存分に発揮した。早実は前半3分、平均体重で7・7キロも軽いFWがスクラムを低く組んで逆にプッシュ。SO守屋主将(3年)とクロスして抜けたCTB田中(2年)が先制トライを奪った。18分にはハイパントをキャッチした相手に殺到し、一気のターンオーバーから田中が4人をかわして2つ目のトライ。21分にはPKから速攻、26分には速いテンポでの連続攻撃と、前半だけで4トライをマークした。

 前々回の98回大会で79大会ぶりに出場し、87大会ぶりの勝利。4元号にわたる出場となった100回大会でも伝統校らしい戦いを見せた。OBでもある大谷寛監督は「前に出た時の方々はもういらっしゃらないので、どちらかというと前回が初出場で、今回が2回目。正直、新興勢力かなと思っています」と苦笑する。

 だが、早大SOとして90年の早明戦で劇的な同点ゴールを決めた泰宏氏を父に持つ守屋主将ら2世選手が多く、大きな相手を倒す伝統もしっかり受け継がれている。早大との連携もスムーズで、コロナ禍で施設への立ち入りが難しかった今季も秋に3度、練習で胸を借りた。守屋主将は「大学生のフィジカルは高校レベルでは体感できない。合同練習させてもらったのは良かった」と感謝した。

 30日の2回戦ではシード校の京都成章に挑戦する。優勝候補の一角に対し、「目標は年越し。失うものは何もないので全てをぶつけるつもり。ディフェンスしないと戦う土俵に上がれない」と大谷監督。1大会2勝なら、準優勝した11回大会以来89大会ぶりとなる。

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