順大スーパールーキー三浦 1区で異次元の走り魅せる、区間賞更新の期待

[ 2020年12月28日 07:00 ]

箱根のキーマン(2)

箱根駅伝に向けて練習する三浦龍司(順大提供)
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 箱根駅伝でスーパールーキーと呼ばれた多くの1年生の中でも、順大の三浦龍司は間違いなく歴代最強候補の一人だ。7月の記録会で3000メートル障害日本歴代2位のタイムを叩き出すと、10月の箱根駅伝予選会ではマラソン日本記録保持者の大迫傑(29=ナイキ)が持つU20ハーフマラソン日本記録をあっさりと更新。トラック、ロードで異次元の走りを続ける三浦は「(箱根は)強い選手もいるが、のまれずに存在感を出せるようにしたい」と新春の箱根路に思いをはせる。

 順大生としての第一歩を踏み出そうとした矢先のコロナ禍で、順風満帆のキャンパスライフとはいかなかった。チームは一時解散。実家への帰省を余儀なくされたが、島根で取り組んだ基礎作りが今季の躍進につながったと自己分析。スピード練習よりも箱根駅伝を見越して20キロ、30キロを走破。「距離への耐性をつける練習ばかりしていた」と1年生が苦しむ20キロの壁も楽々乗り越えてみせた。

 東京五輪出場も視野に入る逸材だ。3000メートル障害では有効期間外ながら東京五輪参加標準記録を突破。順大時代に3000メートル障害でリオ五輪に出場したOBの塩尻和也(富士通)に憧れる18歳は「(五輪は)目指して行くところ」と日の丸も強烈に意識する。

 往路1区起用が有力。全日本大学駅伝では1区で区間新記録をマークするなど適性は十分。1区では14年の青学大・一色恭志の1年生区間記録(1時間2分15秒)更新だけではなく、07年に東海大・佐藤悠基が作った区間記録1時間1分6秒の更新も夢ではない。

 「自分の強みはラストスパート。スピードの部分が武器になる」。最初に鶴見中継所へ飛び込む三浦の姿に注目したい。

 ◆三浦 龍司(みうら・りゅうじ)2002年(平14)2月11日生まれ、島根県浜田市出身の18歳。小学校から陸上を始める。浜田東中―京都・洛南高。19年全国高校総体3000メートル障害2位。今年7月のホクレン中長距離チャレンジ千歳大会では同種目で日本歴代2位となる8分19秒37をマークした。ライバル選手は吉居大和(中大1年)。1メートル67、55キロ。

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