大輔 苦境越えアイスダンス2位、村元と“初の大舞台”で北京五輪へ収穫

[ 2020年12月28日 05:30 ]

フィギュアスケート 全日本選手権最終日 ( 2020年12月27日    長野市ビッグハット )

<全日本フィギュアスケート選手権最終日>アイスダンス・フリー、演技をする村元哉中・高橋大輔組
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 苦境を乗り越え、村元と高橋が見つめ合った。「こんな状況で全日本という大きな舞台で滑る経験自体が、次に生きる」。高橋の言葉に実感がこもる。26日の公式練習で村元が左膝を負傷。この日午前の公式練習でも「思った以上に痛みがあった」という状態だったが、耐え切った。高橋にとってアイスダンス転向後、初の全日本は2位。村元は「大ちゃんが100%サポートしてくれて、守ってくれた」と感謝した。

 フリーダンスは「ラ・バヤデール」。妄想の世界で2人が踊るというストーリーのため、演技前に村元が「See you in heaven(天国で会おう)」と声を掛けた。リフトで高橋が大きくバランスを崩し、転倒扱いで減点されるなど、スコアは11月のNHK杯に及ばなかった。「悔しい気持ちを次のシーズンにぶつけていく。こういう気持ちになったのは、何年ぶりかな」。10年バンクーバー五輪銅メダリストの闘志に火が付いた。

 22年北京五輪の国別出場枠を争う世界選手権(来年3月、スウェーデン)の代表入りは逃したが、夢舞台への思いは不変だ。「そこ(北京五輪)を目指して、簡単な道ではないけど、いけると信じて日々、練習していくしかない。少しずつレベルアップできるようにやっていく」と高橋。課題は「全部」と口をそろえたカップルには、多くの伸びしろが残されている。

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2020年12月28日のニュース