西岡剛 佐々木朗の投球は「気迫が見えた」「凄い球」3ラン被弾は「唯一抜けた球が真ん中に」

[ 2023年3月21日 13:45 ]

西岡剛
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  2006年の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝メンバーで、ロッテ、阪神や大リーグで活躍し、現在はプロ野球独立リーグの「北九州下関フェニックス」で選手兼監督を務める西岡剛(38)が21日、「大下容子ワイド!スクランブル」(月~金曜前10・25)に出演。野球日本代表「侍ジャパン」の佐々木朗希投手(21=ロッテ)が20日(日本時間21日)、米マイアミの「ローンデポ・パーク」での第5回WBC準決勝・メキシコ戦で先発を務めたことについて語った。

 「侍ジャパン」は準決勝は6-5と劇的なサヨナラ勝利で決勝進出を決めた。09年大会以来、3大会ぶりの世界一に向け、ムードは最高潮だ。

 4-5の9回にドラマは起きた。先頭の大谷が右中間二塁打で出塁。続く吉田が四球を選び、無死一、二塁。サヨナラ機で不振にあえいできた村上が決めた。メキシコ守護神・ガエゴスの94・3マイル(約151・7キロ)直球を捉えた打球は中堅手の頭を超え、フェンスに直撃。ニ走の大谷に続き、代走で入った一走・周東も本塁へ。劇的な中越え二塁打でサヨナラ勝ちを収めた。

 中盤までは苦戦を強いられた。先発の佐々木朗が0-0の4回、2死から連打で一、二塁のピンチを招くと6番、L・ウリアスに先制の3ランを被弾。3回までは安定してアウトを積み重ねていただけに、痛恨の1球となった。

 打線もメキシコ投手陣攻略の糸口をなかなか見いだせずにいたが、7回2死一、二塁、吉田が起死回生の同点3ラン。直後に勝ち越しを許したが、3-5の8回1死二、三塁、代打・山川の左犠飛で1点差に。粘りを見せ、最終回の劇的サヨナラ勝ちにつなげた。

 西岡は「いやもう解説ないですよねもう。感動しかないので、解説しがたいのですが」と興奮気味。佐々木朗は4回5安打3失点でマウンドを降りたものの、「初回から佐々木朗希選手が飛ばしまくってましたよね。前回の大谷選手と同様、長いイニング投げるとかそういうことじゃなく、もう1イニング、1イニング抑えていくんだっていう気迫が見えましたよね」とコメントした。

 「初球から161キロを計測していたので、東京ドームで大谷選手が最後(準々決勝イタリア戦で)雄たけびをあげながら投げてたじゃないですか。もうその姿がそのまま乗り移ってますよね。凄い球です。本当に。たぶんこの球っていうのはなかなかメキシコの選手も見たことないと思いますね」と感想。後続を信頼しているからこその投球なのかと聞かれると、「そうですね。日本のピッチャー陣は凄く後ろにいってもレベルが落ちないので、だからこそ初回から飛ばしていける、これも日本の今年の強さですよね」と解説した。

 落ち着いていたと振られると、「まあ21歳なんで、これからスターになっていく人だなと思いましたね。改めて」。メジャーから評価は上がるとの話には「上がりますね。楽しみです」と続けた。

 3ランを被弾したボールについては「あれフォークボールなんですけど、唯一きょうの試合で甘い球が真ん中にいってしまったんですよね。でもそれを逃さずにやっぱりホームランに持っていくって言うメキシコの強さもしっかりと見えましたね」と相手を称えた。大会の公式球は「縫い目が高いので、抜けたというよりきょうのフォークボールを見てても、下に落ちるんじゃなくスライダーっぽく曲がってましたよね。それが唯一抜けた球が真ん中にいってしまったんですよね。あの1球だけ。失投ですね。でも失投を逃さないバッターが凄いですよね」と繰り返した。

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2023年3月21日のニュース