藤井王将「全て違った戦型で、非常に充実したシリーズ」32歳差レジェンドとの対局で天才止まらぬ進化

[ 2023年3月12日 19:38 ]

第72期王将戦第6局で投了し、藤井聡太王将(右)に対し一礼する挑戦者の羽生善治九段
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 将棋の第72期ALSOK杯王将戦7番勝負(スポーツニッポン新聞社ほか主催)第6局は、11、12の両日、佐賀県上峰町の「大幸園」で指され、藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=が羽生善治九段(52)に88手で勝利し、通算4勝2敗でタイトルを防衛した。

 藤井王将は“世紀の一戦”に熱い思いを秘めて臨んでいた。「羽生九段と大舞台で戦えることが楽しみだった。内容としても全て違った戦型で、非常に充実したシリーズ。羽生九段の強さを感じられました」と、静かに振り返った。そして「第1局の3七歩など、羽生九段にたくさんいい手を指された。長時間の対局を指す中で、羽生九段の強さを感じた」と明かした。

 32歳差のレジェンドとの対局を通じて、「自分自身経験の少ない将棋も多く、その中で考えることができたのは非常に楽しい時間だった。今シリーズ全て戦型が違うのは、羽生九段が意図されたこと。1つの戦型を突き詰めて指すのも楽しいが、経験の少ない新鮮な局面になるのは非常に面白かったし勉強になった」と将棋の魅力を改めて実感した様子だった。

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