若新雄純氏 防衛増税で岸田首相に苦言「生活が明るくなることを言ってセットでやらないと」

[ 2022年12月16日 18:34 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 慶大特任准教授の若新雄純氏が16日、TBS系「Nスタ」(月~金曜後3・49)にコメンテーターとして生出演し、防衛増税を巡る岸田文雄首相の言動に疑問を呈した。

 自民・公明両党は15日の与党税制協議会で、法人、所得、たばこの3税の増税方針を2023年度税制改正大綱に盛り込むことで合意した。2037年までだった復興特別所得税は、一部が防衛費に付け替えられるため、結果的に38年以降も延長されることになる。増税は24年以降の適切な時期に実施される案が出されている。

 若新氏は岸田首相の過去の発言に言及し、「岸田さんって総理になった時には経済、財政を抜本的に改革すると掲げているんですけど、結局改革はできないんだろうな」と失望感を口にした。

 そのうちの一つが、今回の増税を巡る政府の方針だという。「改正というのは、ちょこっとだけ変更するというか、小さなマイナーチェンジを積み重ねるということだと思うんですけど、小さなマイナーチェンジでちょい増税、ちょい値上げということは、それだけ聞いていると、生活がずーっと暗くなっていくじゃないですか?」。さらに「税金は増えるかもしれないけど、社会の構造とかはがらっと変わって、その分生活がおもしろくなるよとか明るくなるよ、みたいなことを言ってセットでやらないと改革にならない」と指摘した。

 防衛費という大きな枠組みの話だが、わずか1週間ほどで税制大綱をまとめるほどに推し進めた。若新氏は「防衛費の話って改正で済まない話じゃないですか?改革レベルで話し合わなければいけないのに、いろんな党内調整とかバランスとかの問題で、ちょこっとマイナーチェンジでやらせてくれという流れになっちゃっているんで、そこはダメだよね、みたいな。改革レベルの話でしょう?みたいな。そこは胆力がないのかな」。また「党をまとめて議論して進めなくてはいけないんですけど、それができないというリーダーシップと政権なんだなという感じは、輪をかけて暗くなる」と、国民生活への見通しの暗さを嘆いた。

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2022年12月16日のニュース