演出家・谷賢一氏、女優へのセクハラを否定「れっきとした名誉毀損」「司法の場で争う所存です」

[ 2022年12月16日 09:48 ]

谷賢一氏公式ツイッターアカウント

 劇作家・演出家・翻訳家の谷賢一氏が15日深夜、自身のツイッターを更新。女優のセクハラ告発により、16日から公開予定だった舞台「家を壊す-他、短編-」が急きょ中止になったことについてコメントした。

 舞台公式は「【公演中止について】『家を壊すー他、短編ー』は協議を行った結果、主催者の判断で全公演中止とさせていただきます」と発表。「作・演出の谷賢一氏に対して告訴ならびにハラスメント行為の告発があり、この状況を勘案して協議を行った結果、主催者の判断で公演中止とさせていただきます。チケットの払い戻しとその後の対応については追って本WEBサイトでお知らせいたします」とした。

 谷氏のハラスメント行為を訴えた女優の大内彩加は、自身のツイッターで「2018年6月から、谷に“日常的に胸やお尻を触る”“卑猥な言葉をかけられる”“卑猥な内容のラインが送られてくる”等の性加害を2021年3月まで受け続けました。もっと深刻な、辛すぎる性加害もありました」などと性被害を告発した。

 これを受け谷氏は、自身のツイッターを更新。「この度は私に関することで大事なお客様、および公演関係者に多大なるご迷惑とご心配をおかけしていることをまず深くお詫び申し上げます。以下、ご一読頂ければ幸いです」とつづり、「本日公開された大内彩加さんの文章について」と題した文書を更新。「本日、大内彩加さんによりインターネット上に発表された文章についてコメントさせて頂きます。彼女の文章は事実無根および悪意のある誇張に満ちており、受け入れられるものではありません。訴状が届いていないため起訴内容については確認できておりませんが、司法の場で争う所存です」と反論した。

 続けて「私は自分自身、全く聖人君子ではなく、非常に大きな問題を抱えた人物であると自覚しております。かつては稽古場で怒号を飛ばしたこともありました。性的なハラスメントもあったと反省しています。それらについては時効はありませんから、機会を頂きつつ謝罪や和解を続けていきたいと考えています。しかし忘れもしない2016年、私自身がある演劇現場(劇団外でのプロデュース公演)で年上の俳優やプロデューサーから非常に強いパワーハラスメントを受けた際、私はもちろん、私以上に萎縮してしまっていた座組のメンバーたちの姿を見て、今後はそのような手段に頼らず現場に立つべきだと自覚を強くしました。忘れもしない2016年のことです」と説明。「それ以降も社会でハラスメント対応および人権意識が高まる中、周囲の友人・先輩や専門家にも相談し、自身の行いを改めて参りました。彼女と初めて仕事をしたのは2018年です。私が彼女に対し訴えにあるような行いをしたことはございません。“そのつもり”がなくとも相手が不快に思うようなことが起きたり、言ってしまった場合には、その都度冗談にせず謝罪することを心がけてきました」とハラスメントには気を配っていたと告白。「それでも至らぬ点はあったかもしれませんが、その間の私の自分自身をアップデートしようという努力は、座組みを同じくしたスタッフ・俳優たちが証言してくれるものと信じています。またここには書けませんが、彼女に対する強い別の反論と抗議も持ち合わせております」とも記した。

 「そんな中、今回このように寝耳に水の形で、公演前日に訴えを起こされたことは大変心外です。これはれっきとした名誉毀損であり、私が今準備している公演遂行のためにも看過することができません。そして何より私自身の名誉のためにも、取り下げて頂くまで戦う覚悟でおります」と争う構えを示し「あらためましてお客様、および公演関係各位に多大なるご迷惑とご心配をおかけしていることを心よりお詫び申し上げます」とつづった。

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