鈴木エイト氏 元2世信者会見の中止要求に見た旧統一教会の実態「教団側のひどさ、悪質さが如実に」

[ 2022年10月10日 15:10 ]

日本テレビ
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 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)について20年以上、取材を続けているジャーナリスト鈴木エイト氏が10日、日本テレビ系「情報ライブミヤネ屋」(月~金曜後1・55)に生出演し、教団の元2世信者の女性が開いた会見中に教団側から中止を求める文書が届いた件についてコメントした。

 今も両親が熱心な信者というこの女性は8日、日本外国人特派員協会で行われた会見で「生まれたころから自分の意思に関係なく礼拝参加や教義本訓読の強制、恋愛禁止などを教えられ、それらを破った場合、“地獄に落ちる”などと脅す教育を受けてきました」などと訴えた。献金のため貧しい生活を強いられ、身なりを理由にいじめを受け続けてきたという。

 会見開始から50分ほどたったころ、会見に同席した女性の夫が、教団側からファクスが届いたと報告。その内容は、会見の中止を求めるものだった。ファクスには女性の両親の署名も入っていたが、教団側の揺さぶりにも女性はそのまま会見を続け、涙ながらに宗教団体への法整備などを訴えた。

 番組によると、教団側はこの日、英語と日本語でそれぞれ、会見中止を求めるファクスを特派員協会側に送ってきたという。会見には世界中のメディアの日本特派員が出席。鈴木氏は「これまで統一教会はいろんな発信をしているんですけど、海外でこういう元2世信者の切実な訴え、教団の実態を何としてでも海外に配信されたくなかった。そこが一番大きいと思う」と、教団の思惑を推測した。

 教団側からのファクスには、「彼女が言っている通り、彼女は精神に異常をきたしており、安倍元首相の銃撃事件以降、その症状がひどくなってしまっていて、多くのうそを言ってしまうようになっている」と、女性への人格攻撃とも取れる内容も含まれていた。鈴木氏は「今回、こういった形で元2世信者の訴えが海外に届いてしまう。そこを非常に恐れていた。海外の人権団体などを使ってそういうアピールを統一教会がしていたんですけど、そういうところが全部無に帰してしまうのではというところで、元女性信者の人格をここまで傷付けてまでこういうことをしてしまう教団側のひどさ、悪質さが如実に表れた出来事だと思います」と糾弾した。

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2022年10月10日のニュース