広瀬陽子氏　クリミア橋爆発に「プーチン氏への誕生日プレゼント…ウクライナ人の気持ちはあると思う」

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　ロシア政治を研究し、政府の国家安全保障局顧問（2018～20年）などを歴任した慶大総合政策学部教授の広瀬陽子氏が10日、TBS「ひるおび！」（月～金曜前10・25）に出演。ロシア本土と2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島を結ぶ物流の動脈クリミア橋で8日、トラックが爆発し、自動車道の一部が崩落したことに言及した。

　橋はクリミアだけでなく、ロシアが併合を宣言し戦闘が続くウクライナ南部2州への重要な補給路で、ロシアにとって大きな打撃。ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問はツイッターに「違法なものは全て壊されなければならない」と投稿。爆発にウクライナが関与したかどうかは明らかにしていないが、ロシアのプーチン大統領は9日、爆発は、ウクライナ情報機関によるテロ行為だと明言した。

　広瀬氏は「クリミア橋というのは、ロシアがクリミアを併合した非常に象徴的なシンボルですので、それが壊されたというのは、ロシアの支配にノーを突き付けられたというような感じです」と指摘。そして「この橋をつくるにあたっては、物凄い資本もかかっているわけなんですけれども、もともと中国資本でやると言っていたのは、結局、中国が制裁を恐れて逃げてしまったので、結局、プーチンはお友達のオルガルヒに資金を出してもらってつくった、すなわちロシアの力だけでつくっているものですから、本当に意味の大きい橋だったわけです」と解説した。

　MCの恵俊彰が「（プーチン氏の）誕生日の次の日を狙ってたんですかね」と聞くと、広瀬氏は「狙った可能性というのはあると思うんです。実際にキーウの市民の声などでも、誕生日にやってほしかったと言っているくらいの話。それを誕生日プレゼントにしたかったというウクライナ人の気持ちはあると思います」と話した。