藤井棋聖 3連覇の就位式出席「ラジオ体操してます」昨年度上半期から半減の実戦不足を体幹強化で補う

[ 2022年10月4日 19:00 ]

就位状を手にする藤井聡太棋聖(撮影・河野 光希)
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 藤井聡太棋聖(20)=王将、竜王、王位、叡王含む5冠=が4日、都内で6、7月に永瀬拓矢王座(30)を挑戦者に迎え、3勝1敗で制した第93期5番勝負の就位式に臨んだ。初タイトルとなった第91期以来の連覇を3へ伸ばし、タイトル獲得期数を失敗なしの10期に積み上げた。

 「永瀬王座には四段の頃から教わり、タイトル戦で対戦できるのを楽しみにしていた。今後も自分の課題と向き合い、実力を高められるようにしたい」と今後への意欲を語った。

 全8冠中5冠を占める藤井が挑戦権を争う必要性があるのは名人位など3棋戦のみ。その影響から4月以降の対局数は20局にとどまる。17年度、昨年度の40局から半減し、実質6年目で過去最少だった18年度の26局も下回った。

 名人挑戦権を争うA級順位戦は持ち時間が1日制最長の6時間。午前10時開始の対局は終局が日付を越えることもしばしばで、20歳とはいえ体力強化の必要性を実感した。棋聖戦第1局で千日手指し直しを2度経験したこともある。

 「対局中の集中力を保つため、日頃から意識していることでラジオ体操をしてます。対局が少ないときは普段できないことにも取り組める」。長時間の正座でも疲れないよう、不足気味の実戦を補う意味でも体幹トレーニングに励んでいる。

 昨年は強くなることで新しい景色が見られるように、との願いを込め「雲外蒼天」とした揮毫を今年は「清新」とした。下半期最初のタイトル戦となる7日からの竜王戦7番勝負。また新たな藤井聡太に出会えそうだ。

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2022年10月4日のニュース