岩波ホール 今年7月いっぱいで閉館 54年の歴史に幕 コロナ禍による「急激な経営環境の変化を受け」

[ 2022年1月11日 16:26 ]

 東京のミニシアター「岩波ホール」が11日、今年7月29日をもって閉館すると公式サイトで発表した。

 サイトでは「2022年7月29日(金)を以て閉館いたします。新型コロナの影響による急激な経営環境の変化を受け、劇場の運営が困難と判断いたしました」と通知した。

 「1968年2月から多目的ホールとして開館しました。故 川喜多かしこ氏と、当ホール総支配人 故 高野悦子が名作映画上映運動『エキプ・ド・シネマ』を発足。インド映画『大樹のうた』を上映し、単館映画館の道を進み、これまで、65カ国・271作品の名作を上映して参りました。54年間の長きにわたり、ご愛顧、ご支援を賜りました映画ファンの皆様、関係者の皆様に心より御礼申し上げます」とした。

 ミニシアターの先駆けと言われ、単館映画館となった74年以降は文芸作品や思想系、社会派ドキュメンタリー作品を中心に上映してきた。主な上映作品としてサタジット・レイ監督の「大地のうた」、リンゼイ・アンダーソン監督の「八月の鯨」、メイベル・チャン監督の「宋家の三姉妹」などがある。

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2022年1月11日のニュース