新鮮な魚と旬なネタ、味わい深いコラボ企画を堪能!

[ 2021年7月4日 17:30 ]

「和処すこやか亭」で熱演する牧野ステテコ
Photo By スポニチ

 【佐藤雅昭の芸能楽書き帳】江東区越中島のスポニチ本社からもほど近い中央区湊。その3丁目にある日本料理店「和処すこやか亭」を取材で訪れたのは6月26日だった。

 築地に本社を置く水産加工品販売会社「ニチモウフーズ」の直営店で、コロナ禍で活動の場を失った芸人にライブの場を提供している。同社は若い世代への魚食普及も狙って昨年9月にYouTube公式チャンネルを開設。毎週金曜日に動画配信を続けている。

 打撃を受ける飲食業界とエンタメの異業種コラボ。フリーアナウンサーにして下着美容研究家、さらには“五感のストレッチ”をコンセプトに朗読やナレーション活動を展開する「声屋 五感動」主宰の湯浅美和子さんが企画して実現した。

 入口右手の小上がりがステージ。コロナ下とあって、定期的に消毒と換気を行いながらの収録。訪れた日はジョニー小野(41)、牧野ステテコ(41)、ヒューマンライジング三輪(23)ら12組の芸人が出演。ネタ1本につき15分という持ち時間でお笑いを披露した。

 水道橋博士(58)の運転手を経て、4月からTAP(旧オフィス北野)の正式所属芸人になったジョニー小野は3度目の登場。「(コロナ禍で)軒並み規制がかかり、お笑いライブも減ってしまった。そんな中で、こうした場を提供してもらえるのはありがたいこと。新しいライブの形、お笑いの様式が生まれていくと確信しています」と熱弁。「この店、料理がおいしいから、プライベートでも食べに来るようになりました」と笑った。

 浅井企画所属の牧野ステテコは18年の芸歴を誇り、2017年12月の「女芸人No・1決定戦 THE W」(日本テレビ)では準優勝に輝いた実力派。ドラキュラ風の衣装に身を包んで、ネタを披露した。

 「すこやか亭」を提供するニチモウフーズ関係者も「“Y0u Tubeを見た”という若いカップルや大学生がランチを食べに来てくれるようになりました」と相乗効果にニッコリ。「お肉に比べて、魚食離れが見られますが、芸人さんの魚のネタを見てもらって、それが業界全体を押し上げることにつながればうれしい」と期待を寄せている。

 「こんな時代だからこそ日常に笑いを」と訴える湯浅さんによれば、TAP、浅井企画、タイタン、あうん、ホリプロコムなどに所属する芸人さんの協力を得られて、ライブは回転。各事務所への感謝の思いは尽きない。取材した日のライブの模様は8月以降に配信予定だ。

 さて「すこやか亭」は会社のそば。もう少し落ち着いたら、後輩を誘ってふらりと訪れてみよう。

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2021年7月4日のニュース