笑福亭仁智が上方落語協会会長選を制する 桂文枝らを抑え4期目「問題は山積してる。早く解決しないと」

[ 2024年4月26日 12:36 ]

公益社団法人「上方落語協会」の会長選挙について語る笑福亭仁智
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 公益社団法人「上方落語協会」の会長選挙が26日、大阪・天満の「天満天神繁昌亭」であり、現職の笑福亭仁智(71)が再選を果たした。任期は2年で、18年に就任した仁智は4期目。5月末の理事会の承認後、正式に4期目を迎える。

 完全非公開の会長選挙は異例の“接戦”となった。「こんなに集まったのは初めてかも」とある中堅どころが明かしたほど、会場となった天満天神繁昌亭は“満席”状態。不在者投票を含めて僅差の“勝負”となり、現職の仁智が90票余り、次点の前会長・桂文枝(80)が80票ちょっとわずか10数票差。会長に“立候補”を表明していた笑福亭銀瓶(56)が30票弱を集めたが、仁智が4期目を迎えることに決まった。仁智は「非公開ですから。ピリピリしてましたかね。笑いが起こったのも2、3回ですか。問題は山積してる。早く解決しないと」と語った。

 文枝が6年ぶりに会長職へ意欲を見せ、投票が集まっって接戦になった。昨春、文化庁が京都へ移転したのを機に、京都へ新しい劇場を建設するという動きに、文枝は尽力したいと意気込んでいたとされる。03年、桂三枝として第6代会長に就任。12年7月に六代桂文枝を襲名。18年5月末に会長を退任した。特別顧問として力を貸してきたが、それ以来の要職。最近の自身のブログでも「いま大きく変えないと、落語は特に上方の落語は漫才の下敷きになってしまう。漫才の勢い、若手の才能。かつてないほど勢いがあるし、数もそろっている」と上方落語界への危機感を綴り、大阪、神戸に続く京都の劇場建設を願っていたという。

 一方、協会の大改革のため会長に“立候補”を表明していた銀瓶。全協会員へ「劇場への出番」「選挙制度」などマニフェストを郵送、FAXで送ってアピールしたが、叶わず。「僕の負け。残念です。もう少し(票を)取れると思ってたんですが、甘かった」とガックリと肩を落とした。だが「アクションを起こせたので、悔いはありません。(皆の)意識が一段上がって繁昌亭に多くのお客さんが来ていただけるなら。テンションが上がることは無駄じゃないと思います」とキッパリ。一石を投じたことには先輩、後輩から「価値あるよ」と言葉をかけられたそうだ。2年後の“立候補”については「今の時点ではないと思います」とした。

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