ヤクルト村上 全力疾走、ヘッスラ、そして笑顔「いいヒットじゃなかったけど、それも野球。満足してます」

[ 2022年10月14日 22:40 ]

セCSファイナルステージ第3戦   ヤクルト6―3阪神 ( 2022年10月14日    神宮 )

セCSファイナル<ヤ・神>7回、村上のボテボテの当たりを浜地が一塁へ悪送球、満塁から走者一掃の“逆転打”となり苦笑い(撮影・村上 大輔)
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 ヤクルトの主砲、村上宗隆内野手(22)が気迫あふれる全力疾走とヘッドスライディングで内野安打をもぎ取り、チームを2年連続9度目となる日本シリーズ進出に導いた。

 0―3で迎えた7回、突如乱れた青柳の3四死球などで2死満塁。山崎の一ゴロを処理したマルテが二塁へ悪送球する間に2点を返して1点差とすると、宮本も代わった2番手右腕・浜地から四球を選んで再び2死満塁とチャンスが続いた。

 ここで打席に入ったのが村上だった。6球目の外角直球を打った当たりはボテボテのゴロとなったが、一塁に全力疾走してヘッドスライディング。打球を処理した2番手右腕・浜地のグラブトスが悪送球となる間に満塁の走者が全員本塁生還を果たし、一気に5―3と逆転に成功した。記録は村上の内野安打と浜地の失策。ヤクルトはこの回わずか1安打、4四死球と2つの敵失で一挙5点のビッグイニングとなった。

 試合後に行われた共同会見で今の気持ちを聞かれた村上は「今はホッとしています、はい。良かったです」とまずは第一声。「何とかあそこで打って決めたいなという思いで打席に立ちました」と打席に入る前の胸中を明かした。「本当に前の各打者の方々が必死に必死に粘って、何とかつなぐんだっていう姿勢を間近で見ていましたし、その気持ちを背負って打席に立ったんですけど。いいヒットじゃなかったんですけど、それも野球なので。僕の中では満足してます。良かったです」。気迫のヘッスラが実った村上は一塁ベース上で照れたように笑みを浮かべていたが「えー…あの…。はい。なんとも言えない気持ちでした」と振り返った。

 また、日本シリーズに向けては「まずは短期決戦なんで、そこにどれだけコンディションを、自分の体と心を合わせられるかっていうのが大事になってくると思うんですけど。まずは勝ちに向かって必死に、野球を楽しみながら勝てるように頑張りたいなと思います」と目をキラキラさせながら話していた。

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