落合博満氏 4月絶不調の1984年 信子夫人の「4番を外して」に稲尾和久監督の答えは?

[ 2022年10月14日 17:15 ]

落合博満氏
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 現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏(68)が14日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。信子夫人(78)とともに、1984年から86年までロッテ監督を務めた稲尾和久氏との思い出を語った。

 稲尾監督の就任1年目となった1984年は打率.314、33本塁打、94打点の成績を残したが、阪急・ブーマーに打率.355、37本塁打、130打点で3冠王を奪われた。この年、落合氏は開幕から10試合で打率.182、1本塁打、5打点と絶不調。4月終了時点でも打率.241と調子は上がらず、4番打者としてチームをけん引できていなかった。落合氏は「それ、稲尾さんの1年目じゃなかったかな、ブーマーに3つ獲られた年だよ」と確かな記憶を口にした。

 稲尾監督が落合氏の自宅を訪れた時のこと。信子夫人が「4番の落合が今打てなくて、監督すみません。どこか5番か6番にずらしてください」と訴えたことがあったという。稲尾監督は「信ちゃんな、今、弟が打ってるんだから。落合博満の弟が打ってるんだから僕は代えない」と返ってきたという。この年、落合氏は出場した全129試合で4番を務め、1985年、1986年は2年連続3冠王に輝いた。

 さらに稲尾監督はある時、信子夫人に「信ちゃんに頼みがある」と言って「みんなの前で落合博満を怒るから、ほかの選手の前でも、怒るから。信ちゃん気を悪くするなよ」と言ったという。球界を代表する打者にまで成長した落合氏どころか、夫人にまで気を遣った稲尾氏らしいエピソードを披露した。落合氏は「でも実際、1回も怒られてないんだけどね」と語ったが、稲尾監督と落合氏は確かな信頼関係で結ばれていた。

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2022年10月14日のニュース