日本ハム・新庄ビッグボス、FA参戦して~ 西武・森、阪神・岩崎、広島・西川らに期待 直接出馬も!?

[ 2022年8月16日 06:00 ]

日本ハム・新庄監督
Photo By スポニチ

 日本ハムの新庄剛志監督(50)が球団に今オフのFA市場への参戦を要望する考えを示した。過去、球団のFA補強は04年のヤクルト・稲葉篤紀(現日本ハムGM)と、17年のソフトバンク・鶴岡慎也(現解説者)の2人のみ。スカウティングと若手の育成に注力し、FAに頼らない方針を掲げてきたが、指揮官自らポケットマネーも辞さない覚悟で戦力アップを求めていく。

 これまで、FA選手の獲得レースには消極的だった日本ハム。しかし、新庄監督は「積極的に仕掛けていきたい。トライはしてほしいなってことは言いたいですね」と声を大にした。自身は単年契約のため、あくまで来季続投が決まることが前提だが、強化方針に要望を出すつもりだ。

 今オフのFA市場には、玄人好みの実力派がそろう可能性がある。西武・森、阪神・岩崎、広島・西川らが今季中に国内FA権を取得する見込み。争奪戦となればマネーゲームに発展する可能性もあるが、指揮官は「足りなかったら俺が出すしかない」と、獲得のためにはポケットマネーを投入する覚悟さえも見せた。

 選手との交渉の席には「そりゃ、行きますよ」と自ら“出馬”する意向。「そのくらいの気持ちですよ。来てもらうことによって、チームの(戦力に)分厚さがまた出てくるから」と労をいとわない。

 過去、球団のFA補強は2人しかいない。ヤクルトからFA宣言してメジャー移籍を目指したが、オファーがなかった04年オフの稲葉。そして、FAで出た日本ハムに17年オフに戻った鶴岡だ。いずれも他球団とのマネーゲームという色は薄い。FAに関しては陽岱鋼、大野奨、増井ら退団していった選手の方が多数で、若手の育成に注力してきた。

 しかし、新庄監督は一石を投じる。昨年11月の就任会見では「優勝なんて一切、目指しません」と力強く宣言して話題を呼んだが、「“目指さない”は“目指せない”だったからね」とその言葉の背景を振り返った。今季は「トライアウト」として選手に出場機会を与え、成長への軌道に乗せた。次は、手本となる実績を積んだ即戦力選手が欲しい。

 今は借金16の最下位だが、現在1位の西武は昨季最下位。昨年はヤクルト、オリックスが前年最下位からリーグ優勝を飾った。「競争意識を持たせたい。ここから2、3人くらい入ってきてくれたら面白い打線になっていく」と新庄監督。勢力図を一変させる争奪戦に、ボスが乗り込んでいく。(清藤 駿太)

続きを表示

この記事のフォト

2022年8月16日のニュース