阪神・伊藤将が持つ“危険察知能力”と変化の幅を操れる器用さ

[ 2022年7月24日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―1DeNA ( 2022年7月23日    甲子園 )

<神・D>先発・伊藤将のピッチング(撮影・成瀬 徹)
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 【記者フリートーク】投手は本当のことを言わない。相手にヒントを与えることを嫌って、本音を隠す。伊藤将も同じだ。6月25日の中日戦。3回2死二、三塁で三ツ俣を三振させた決め球はフォークとされた。試合後、当人も、それで仕留めたように振る舞った。

 疑問を覚えた。オフにオリックス・能見に伝授されたフォークは時期尚早として封印を示唆していた。そのボールを、大事な場面で使うだろうか。

 「実はツーシームです」とは登板数日後の左腕談。「ツーシームを深めに握ってベース上に落とそうと思って」。打者の雰囲気で握りを変え、スプリット気味に投げたそうだ。

 ツーシームもフォークもスプリットは親戚のようでも微妙に球速や落差が違う。危険を察知し、変化の幅を操れる器用さがあるからこそ、今季81回2/3で71安打を浴びながら、防御率1点台に抑えられているのだろう。(阪神担当・倉世古洋平)

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2022年7月24日のニュース