広島・秋山弾から15点「1、2番がいい形で回してくれた」今季最多22安打&Aクラスターン呼んだ

[ 2022年7月24日 04:45 ]

セ・リーグ   広島15―3ヤクルト ( 2022年7月23日    神宮 )

<ヤ・広>初回、先制3ランを放った秋山はナインに迎えられる(撮影・村上 大輔)
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 広島の秋山翔吾外野手(34)が23日のヤクルト戦(神宮)で15―3の大勝を呼んだ。初回に右翼席へ2戦連発の3号先制3ランを運ぶなど、2試合連続の3安打猛打賞。秋山が口火を切った打線は今季最多22安打の猛攻だった。投げては森下暢仁投手(24)が6回3失点で8勝目。チームは3連勝で6月7日以来の貯金1とし、前半戦の2位が確定。18年以来4年ぶりのAクラスターンを決めた。

 “ツバメキラー”がまた本領発揮だ。ヤクルト戦で11球団トップのカード別対戦打率・400を誇る秋山が、同点2ランを含む4安打の前夜に続いて、2戦連発の3号アーチを掛けるなど連日の3安打猛打賞。ヒーローインタビューで敵地の赤ヘル党に笑顔であいさつした。

 「東京のカープファンの皆さん、はじめまして。これからいろんなところで貢献できればと思います。応援よろしくお願いします」

 初回、猛攻の口火を切った。野間の左翼線二塁打と、菊池涼の絶妙な送りバントが三塁内野安打となった無死一、三塁の好機に鮮やかな先制3ラン。ヤクルトの先発・原がカウント2―2から投じた低めカットボールを振り抜くと、打球は右翼席へ吸い込まれた。

 「活気づいたかは分からないけど、1、2番がいい形で回してくれて。打球が上がるところに来たので、感触はそこまで良かったわけじゃないけど、結果として良かったです」

 出場13試合目。この日は大差とあって、先頭で3本目の安打を中前へ運んだ7回に退いたものの、フル出場する試合が増えるのに伴い、状態は上がってきた。秋山自身も「守って打ってのサイクルの中でいい運動量が出てきて、本来のペースになりつつあるのかなと思う」と分析する。

 言い訳を嫌う。実戦から遠ざかった影響でタイミングの取り方に苦しみ、ヤクルト戦前の打率は・171。それでも「まだ合流何日目とか言ってほしくない。出る以上は結果を出さないといけない」と自戒してきた。2試合連続の猛打賞で打率は・280まで上昇。最多安打4回を誇る男の値打ちだった。

 秋山の加入を機に、今カード前まで9連敗中だった首位・ヤクルトに今季初のカード勝ち越し。6月7日以来の貯金1として前半戦の2位と、18年以来のAクラスターンを決めた。百戦錬磨の34歳は力を込める。

 「僕が来るまでのチーム状況は分からないけど、明日も勝たないと1ゲーム差しか縮まらない。明日また入りからチームとして頑張っていきたい」

 秋山が吹き込んだ新風。情勢は変わった。首位を相手に前半最終戦を勝利で締めるなら勢いはグッと増す。(江尾 卓也)

 《6人猛打賞は29年ぶり》広島が今季最多の22安打。菊池涼が4安打、野間、秋山、坂倉、小園、会沢が3安打の固め打ち。チーム1試合で6人の猛打賞は、50年6月7日大洋戦(白石勝巳<4>、阪田清春<4>、辻井弘<4>、岩本章<4>、田中成豪、紺田周三)、93年5月19日ヤクルト戦(ブラウン<4>、野村謙二郎、正田耕三、江藤智、山崎隆造、小早川毅彦=延長14回)に次ぐ29年ぶり3度目の球団タイ記録。1試合3安打以上のセ最多は、大洋が50年10月17日の中日戦でマークした7人。

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