阪神今季初の5割王手!!近本スーパーキャッチだ!!「やらかしちゃった」落球の名誉挽回

[ 2022年7月24日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―1DeNA ( 2022年7月23日    甲子園 )

<神・D>5回無死一、二塁、嶺井の中飛を好捕する近本(撮影・成瀬 徹)
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 阪神は23日のDeNA戦で2連勝へ伸ばし、開幕戦に敗れた3月25日以来の借金1まで戻した。近本光司外野手(27)が1―0の3回に右前適時打で追加点をもたらし、5回の中堅守備では好捕で窮地を救った。最多借金16から盛り返し、24日は前半戦最終戦。白星で締めくくり、今季初の勝率5割で後半戦へ向かいたい。

 近本が体を張った好守で名誉を挽回した。2―0の5回無死一、二塁。中堅右へ飛んだ嶺井のライナーに対して迷いなく前進し、飛び込んで伸ばした左手のグラブに収めた。完全に安打と思い込んでいた二塁走者の宮崎は既に三塁ベース寸前。崩れた体勢から素早く二塁に送球し、併殺を完成させた。 

 「ちょっと前にやらかしちゃったので…。何としても捕りたい、何としても捕らないといけない…という気持ちで必死に捕りました」

 捕れなければ、1点差に追い上げられ、さらに走者2人が無死で残った可能性が高い。2死一塁との落差は大きく、後続も抑えて主導権を渡さなかった。

 20日の広島戦では1点優勢の7回1死一、二塁から中堅左への飛球に追いつきながら落球。傷口を広げ、逆転敗戦に直結した。飛球落球は新人だった19年に2度犯して以来。昨季ゴールデングラブ賞の名手にとっては屈辱だった。問われるのは失敗をどう取り返すか。あれから3日後、今度はビッグプレーで勝利を呼んだ。

 打撃でも1―0の3回1死二塁から今永のカーブを引きつけて右前に運んだ。14日の巨人戦以来、7試合ぶりの適時打で貴重な追加点をもたらした。

 「(今永は)いいボールばかりで、打席の中で“どうしようかな”と考えていた。最後に甘いボールが来て、何とか対応できたので、良かった」

 開幕から12球団で唯一のフルイニング出場中。夏場を迎えて「疲れはある」と正直だ。投手交代の合間には守備位置でストレッチや屈伸。常に準備を欠かさない。同学年の北條も支え。毎試合、互いに声を掛けて励まし合うのが恒例で、3回の打席の直前には「今日もいっとこか~」と鼓舞され、力に変えた。

 近本が拙守を好守で取り返したように、チームも開幕当初の低迷から再起した。悪夢の開幕9連敗に始まり、4月23日の時点で最多借金16。約3カ月をかけて1まで戻した。「明日で前半戦は最後なので、いい形で後半に入っていけるように頑張ります」。選手会長として猛虎の思いを代弁した。(長谷川 凡記)

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2022年7月24日のニュース