明石商「奇跡」の8強入り　延長11回、松村V撃で春の兵庫王者・報徳学園撃破

第104回全国高校野球選手権兵庫大会5回戦   明石商2―1報徳学園 （ 2022年7月23日    ほっと神戸 ）

＜明石商・報徳学園＞延長11回、松村の打球を二塁手がはじいた間に本塁に生還した明石商・稲岡と喜ぶベンチ（撮影・亀井　直樹）
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　明石商が延長11回の熱戦を制し、春の県大会優勝校・報徳学園を振り切った。試合を決めたのは8番・松村青空（3年）のバットだった。2死二塁から放った強烈なゴロが二塁手のグラブをはじく適時内野安打となり、稲岡俊太（3年）が決勝のホームを踏んだ。

　「挑戦者という気持ちでみんなでひとつになって臨んだ。打席に立つときは仲間への感謝を思い浮かべた」

　捕手としても懸命に3投手を引っ張った。最大のピンチは直前の延長10回。1死満塁を招いたが、交代した野口智矢（2年）を懸命にリードし、後続の3、4番をいずれも凡飛に仕留めた。

　打線はプロ注目の左腕・榊原七斗（3年）に食らいついた。1点劣勢の6回に稲岡がスクイズを決めて同点。3者凡退は2度しかなく、毎回のように得点圏に走者を進め重圧をかけ続けた。

　「奇跡ですね。チーム、スタンドがひとつになった。言うことがない」。狭間善徳監督は王者を倒したナインを手放しで称えた。（那須　日向子）