赤星憲広氏 “弱いはず”の直球に初回から見事対応 阪神にとっては今年一番の勝ち方だった

[ 2022年5月15日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神9-2DeNA ( 2022年5月14日    横浜 )

赤星憲広氏
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 【赤星憲広 視点】阪神にとっては今年一番の勝ち方だったと言える。得点の取り方、打撃の内容、そして、エースが投げた試合で勝つことができた。前回6日の中日戦では青柳を援護できずに終わった。その借りを大量得点という形で返した。

 13安打9得点の要因の一つが直球への対応力だ。開幕から各打者を見ていて気になっていたのは、「ストレートを打てていない」ことだった。13日までのデータも示すようにマルテは直球打率・136、大山は・155と苦戦していた。主力打者だけでなく攻撃陣全体としても同じだ。当然、DeNAは「阪神はストレートに弱い」という傾向やデータも把握していただろう。

 しかし、初回から見事に対応した。先頭の近本が初球の直球を中前打。マルテの先制犠飛も、適時二塁打を放った佐藤輝も直球を打ち返した。5回も中野が初球の直球を中前に運び、6回の3号2ランも直球。13安打のうち7本が直球だった。

 どの投手に対しても基本は直球を待って、変化球に対応することだ。その原点通り各打者がファーストストライクから積極的にスイングし、ミスショットもしなかった。打撃の内容が良く、今後へ向けても、いい兆しと見ている。15日の一戦が大切になるだけに注目したい。(スポニチ本紙評論家)

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2022年5月15日のニュース